2026.6.21
クラブヘッドの位置感覚の重要性 by Tiger Woodsプロ
2026.6.21
クラブヘッドの位置感覚の重要性 by Tiger Woodsプロ
(ヘッド重量、適正だと思う)
最近、ゴルフの練習にかなり気合を入れて取り組んでいる様子が息子に見られます。人生初となる試合を控えて親子で準備していたあの直前の2、3週間以来か。世界ジュニアのU6日本予選、当時6歳。
なぜいつも以上に気合が入っているのか。それはゴルフ人生初となるチーム戦(PGAジュニアリーグ)を来週27日(土)に控えているからであります。11人のなかでチーム最年少の息子がどこまで貢献できるのか。初戦に臨むメンバー7人が決まり、今年のJGA全国小学生を制したお兄さんや上位に入ったお兄さんがズラリと並ぶ。要するに、息子は貢献できるように焦って練習しているわけです。どこか1回でもいいので「おっ!!!」となるようなショットでもアプローチでもパッティングでもしていただきたい。スクランブル形式なので多少気が楽になる。
今日はラウンドレッスン。気合いの入ったその練習の成果が今日のラウンドで表現されるはず。ただ朝のアプローチエリア。アプローチの幅を広げるために&愛用60度ウェッジの精度を上げるためにも56度での転がしを先生から促されているのに拒否する息子。これは、ない。なんのためにレッスンを受けているのか。息子自身やわたくし父だけでは出来ないことを求めて来ているのに… だいぶ前にもこんな態度をとったので家で強く言い聞かせて、というか説明をして納得したはずなのに月日が経ってすっかり忘れている。いや、自分の技量に自惚れているだけだと父は思う。60度で僕はなんでもできるさ、と。それじゃ、深みが出ない。成長が止まる。ゴルフに関して厳しく出来ず甘えが入ってしまう父はキレて強く出たとしても最終的には息子の判断に委ねてしまう。息子に対して厳しく接していただいて本当に頭がさがる。基本、個人競技のゴルフの世界において、ジュニアを厳しく指導できる先生はあまりいないと思う。聞くこと、その通りまずはやってみること、そして考えるということ。思考も実践も、幅が広がる。息子もいつかこの意味がちゃんと分かる時が来ることでしょう。父も奥底まで分かっているのか怪しいですけど、特に技術面において。
レンジにはこちらで何度もお話を伺っている親御さんがいらっしゃいまして、息子さんとの時間を奪ってしまうことになるので節度を持って今回も図々しく質問したり疑問に思っていることを伝えさせていただく。高校生ぐらいから飛躍したジュニアさん(注: 逆のケースを含む)で大学生になりバカッ飛びしてご活躍中のお兄さんの話になり、その秘訣、その練習の際に使用している道具を教えてもらう。アメリカではすでに実証データが積み重なっているそうで、私は初耳。勉強不足だな… もったいぶるわけではないですが、彷徨う私にお父様のご好意でいただいたアドバイスということで、ここでは伏せさせていただきます。将来、息子の飛距離とそのスイングに驚愕し、何それ!!と思われた時に直接私に聞いてください。その時が訪れると良いのですけど。高校生のお兄さんは訳あって?今は使われていないそう。ただ、私的にアレンジして親子で取り組んでみます。そのまま使うのはマズイかな。アドバイスをいただけたのも、目の前で息子がマン振りしていたからだと思います。トップに収まる前に腰が全ギレしているんじゃないかと思うほど。本人にとってベタ足は最近のテーマじゃなかったっけ... 15度のドライバーに戻して「飛ばねぇ〜」と、フェアウェイウッドをスペックダウンして「飛ばねぇ〜」とブツブツ言っておりましたし。息子にも感謝。
ラウンドの結果はいかに。スタートホールでバーディチャンスを逃してパーであがった息子を見届けて洗車へ。ワールドカップの結果も気になるけれど、U-NEXTでUSオープンの見逃し配信が初日から本日3日目まで、各12時間、計36時間、それに日本人勢徹底マークチャネルを含めたら膨大な量の映像がありますので...
最終ホールをボーギーであがった息子を出迎える。1オーバー。ここでなかなかアンダーが出ない。大学生のお兄さんはバックティではありますが息子はスコアで戦っている意識が強く、いつも負けて「なんでRはまとまらないんだ!」と自分に厳しく接している。お兄さんはいつもアンダー。アンダー以外の日ってあったっけ。ただ息子は安定してパープレー前後(後か?)でラウンドできるようになって成長を感じる。攻めなければボーギーなしでもっとスコアが出る、とは息子の意見ですが、これも親子ラウンドではなかなか出来ないことである。日頃、絶対に試さないショットだったり、攻め方だったり。要するに、幅も広がる。自分の勘違いにも気が付く。親子だけでガシガシやっていると、違う世界が見えづらい。日々の取り組みそれ自体やその成果を客観的に評価しづらい。ゆえに、質の高い発展が望めない、と私は思う。ラウンドレッスンがテストの日だと考えている節のある息子。ここはもうちょっと成長して欲しい。
話は先日のテーマに移ってクラブ選びについて。松山英樹プロが、小学生時代にはパッティングに力を入れてその感覚を養うことが大事だとアドバイスされていたことを前回紹介しました。やはりテッペンではパッティング(平均データの話ではなく)。この感覚について。意味がズレますけど(注: 回り回ってそんなに変わらない気もするけど)、パター以外のクラブでもずっと息子に気を使い続けてきたことがあります。ヘッドの重さ。具体的に言うと、成長とともに徐々に重くしていくこと。同じ重さでもシャフトの長さと硬さを調整していけば振り "感" は擬似的に変わらずに達成できるはずだけど、ちょっと疑問。Mike Taylor氏の言う総重量*1。そして、ヘッド重量があるとヘッドの位置を感じやすくなる、という側面。Tiger Woodsプロが、昨年、ご自身のWhat's In The Bag を紹介される際に、スイングウェイトを含めてヘッド重量について触れておられます*2。
「ヘッド重量を少し感じたいのさ。(聞き手: インパクト感を増すためですか?)。いや、トップから切り返す時の感覚だよ。ヘッドが軽すぎると、クラブヘッドの位置感覚を失ってしまう。僕はヘッドが空間のどこにあるか常に感じていたい。そうすればインパクト直前で調整できるし、必要なら手で微調整もできるさ。でも、インパクト前にヘッドの位置が分からなければ、その調整はできないんだ。それは大きな問題だね」
ハンドスピードの話はさておいて、身長136センチ、体重35キロの少年がヘッドの位置を感じるケース。そして身長180センチ、体重80キロのムキムキ青年がヘッドの位置を感じるケース。ヘッドが同じ重さであってもシャフト特性は違う。だから問題ない、とは思えない。振り感なるものは調整できても、物理的に先っぽの重さが同じ。成長に応じて先っぽの重さとそれに従うシャフト特性を徐々に変えていかないと、Tiger Woodsプロが言うところの "ヘッド重量を少し感じたい" を実現できないのではと。"トップから切り返す時の感覚" & "ヘッドが空間のどこにあるか常に感じ"ることが狂ってしまうんじゃないかと。当然のことながら、先っぽとは逆にあるグリップの太さに付随した重さも考える必要がある。
ジュニア時代から大人用のヘッドを使っていれば、超軽量ジュニアクラブのヘッドよりも重いんだからヘッドの位置をその時点では感じやすくなるけど、成長するごとにその位置感覚が薄くなっていくんじゃないかと考えているわけです。私は息子にほんの数ヶ月、大人用のヘッドで道具を用意してしまった。テストも兼ねて。試合に出るぐらい一回ちゃんと試して、これはない、と確信したかったという思いもあった。もしかしたらそのまま行けるんじゃないかとの思いも正直少しあった。ジュニアクラブの開発に長年携わっておられる賢人たちの意見を疑って一瞬、父は踏み外しましたけど、あの時に息子に与えてしまった狂った感覚は今は完全に消えたと思いたい。
*1 Wall, Jonathan, "Tiger Woods discusses TaylorMade club transition, P7TW irons, how he tests clubs," GOLF, 2019.3.26. 他にも多くのところで同様の発言をなさっておられるが、Tiger WoodsプロはMike Taylor氏を相当頼っておられた。Tiger Woodsプロ曰く、「当時は長時間のテストを繰り返し、Mike Taylorと何時間も作業し、グラインドルームでも多くの時間を費やしていた。でも一度理想の状態になれば、あとは何も考えずに打つだけでよかった。ただ、16回使い切ると、また全工程を最初からやり直さなければならなかったんだ。(Mike Taylorが今もアイアンやウェッジに施している作業について)、そうだね。彼は今のアイアン全部に関わっているし、ウェッジも全部手掛けている。おそらく数週間ごとに連絡を取っているよ。今どんな感触なのか、改善できそうな点は何か、そういった話をする。彼もいろいろなアイデアをぶつけてくる。僕はどう思うか。これからどの方向へ進むべきか。今よりさらに良くする方法はあるのか。そういうことを話し合うんだ。これはナイキ時代に彼とやっていたのと全く同じプロセスだ。ただ今はテーラーメイドで一緒に仕事をしているから、すべてがよりスムーズになっているね」。そのMike Taylor氏はスイングウェイトというより総重量について相当こだわりがあるご様子で。
*2 "Tiger Woods - What's In The Bag 2025," YouTube: trottiegolf, 2025.4.9. ウェッジについてTiger Woodsプロは、"Loft is always your friend"で、必要ならロフト効果も減らせるし、スピンも手の使い方次第で減らせるとおっしゃりながらも、「ほとんどの場合、56度を使う。60度は時々使う程度だね。成長期は56度が主力ウェッジだったよ」と説明されておられる。息子に何度も言い聞かせているのに... スピンを減らすという技量を身に付けたいのかな、息子は。そうであっても、56度で先に技量を磨くべきでなかろうか。そう、USKidsのUltralight Seriesが56度のウェッジしか用意していなかったように。原点に立ち返って欲しい。せめて併用すべきではなかろうか。