2025.6.14
解説から学ぶ
2025.6.14
解説から学ぶ
(久々のラウンド)
ようやく体調のリズムが親子で整ってきたのでほぼ日常ゴルフライフに戻りました。今日は早朝プールの後、アプローチ練習場、雨のなかショートコースを2周。
実は7月1, 2日に開かれるFCG INTERNATIONAL CHAMPIONSHIPに参加する予定でした。世界ジュニア予選で大敗して気持ちが沈んでいた頃に先輩のパパから「アメリカ予選に出ればいいじゃん」と勧められてその気になってすぐに申し込みました。ヤーデージブックもアメリカから取り寄せて準備は完璧。予選を通ることを前提として、世界ジュニアの会場となるコースのヤーテージブックも購入済み。
FCG INTERNATIONAL CHAMPIONSHIPは世界ジュニアの前週にあり、ここで1位を取れば世界ジュニアに出れるのです。1位の子がすでに世界ジュニアの出場権を持っていれば繰り下がるので結構チャンスがある。しかも、Boys 7-8はパー58の2ラウンド。パー3の多いセッティングで、美浦の大叩き(@パー3)後の練習成果を発揮できる。
さらに、USkidsのEuropean ChampionshipのBoys 8に参加していたインドのジュニアさんは、昨年のFCG INTERNATIONAL CHAMPIONSHIPのBoys7-8で1つ年上のジュニアさんたちに勝って優勝されていて、今年も同カテゴリーにエントリーされている。すでにインドで世界ジュニアの出場権を獲得されているみたいなので、負けてもまだまだ息子にもチャンスがあるし、スコットランドに引き続きまた一緒に競えるのでアメリカに行く気満々でした。
本日はキャンセルの〆切日。スコットランドから帰ってきて体調を崩してゴルフになかなか集中できないこと、あと何となく思うところがありまして、悩みに悩み、キャンセルしました。息子は行きたかったようですが話し合って納得してくれた様子です。
ジュニアの試合への向き合い方を考えながら、目的と手段が入れ替わっちゃマズいなと思いつつ、U-NEXT見逃し配信で全米オープンを最初から最後まで流していたら、やっぱり試合はいいなと。で、初日の中継で前半の解説を務めていた大町昭義プロの話が大変勉強になりました。スイングやマネジメントのことは当然のこととして、小話というか選手のストーリーをきめ細やかに紹介されておられました。これを書いている時も流しっぱなし。初日の解説のなかから2つ。
ひとつは、クラブのヘッド重量について。ツアー2勝のAkshay Bhatiaプロは "重たいヘッド" を好んでいる、と大町プロ。総重量を重くするというのは私が現在愛用中のマッスルとウェッジの銘柄Artisan Golfの理念に流れているもの*1。 "重たいヘッド" という言葉に引っかかり、調べてみると、Bhatiaプロがヘッド重量を鉛を貼ってまで重くする理由を説明している記事がいくつかありました*2。なぜヘッドを重たくするのか。打ち方にも影響を受けますが、スピン量や寛容性を高めるため。それは良くわかる。興味深いのはその2つに加えて、以下の理由。
「特にアドレナリンが大量に出るトーナメントでは、クラブヘッドを感じるのが好きなんです。余分に重量があると良いフィーリングがします。フェースの感じがより掴みやすいんです。少なくとも僕にとっては、ということですが」
重たいヘッドだと、どの位置にフェースがあるのかを感じやすくなる。ジュニア低年齢期はクラブが重たいことで生じるマイナス面が多すぎだ、と私は思ってきました。ヘッドだけが重たいのもいいことないんじゃないかなと。でもBhatiaプロによると利点がある。スイング中に "フェースの感じがより掴みやすい" こと。軽すぎると逆に弊害があるかも。ヘッドの位置、さらに言えば "フェースの感じ"が掴みづらくなってしまう。それはマズい。感覚が磨かれない。
大町プロのお話、ふたつめ。こちらはジュニアに関するもの。Bryson DeChambeauプロがLIVへの移籍金でジュニアアカデミー設立を考えているというお話。ゴルフビジネスをやるんだ、ということは知っていましたが、ゴルフ場を買い取って?ジュニアアカデミーを作る壮大な構想については初耳。ZOZO創業者の前澤さんみたい。実業家。
DeChambeauプロのYouTubeチャネルの動画を少なくても毎日1本は見ている息子。この話を聞いて「さすがデシャンボー! 入りたい!」と息子はさらに好きになった模様。子供のハートを鷲掴み。
情報てんこ盛り、スイングやマネジメントに関する勉強もでき、あまり知られていないプロゴルファーの顔を共有する大町プロの解説。全米オープンを見ていると、やっぱりアメリカに行って試合に出たいなと思うのは私だけでなく息子も同じで。キャンセル、取り消そうかな。世界ジュニア代表事前合宿の話に触れるとなおさら...
*1 NIKEでTiger Woodsプロをはじめ、名だたるトッププロのクラブを作ってきたArtisanのMike Taylorさん。ArtisanのウェッジはScottie Schefflerプロも使っていたし、息子が推すDeChambeauプロもバックに入れていた。多くの人がスイングウェイトばかりこだわりすぎていている、と前置きした上で次のように述べておられます(Tursky, Andrew, “Former Masters champ debuts Artisan Golf prototype irons,” GolfWRX, 2022.4.13)。「自分が信頼できるヘッド重量を使って、シャフトがきちんと機能するようにしてください。それで議論は終わりです。ゴルフクラブを手に取ったときに感じるのは"総重量"です。すべては総重量なんです。多くのクラブが十分に作り込まれておらず(軽すぎて)、そのせいでシャフトが正しく機能しないのです」。クラブを組み上げた経験がない私なので深く理解できませんが、軽すぎるのもマズい。総重量の大切さ。ちなみに、Akshay Bhatiaプロの説明の引用先は上記と同じくGolfWRXの取材記事。ジュニアが使うクラブもたくさん取材していただきたい。
*2 "アクシェイ・バティアのプレッシャーに打ち勝つ鉛テープ活用術," ゴルフダイジェスト・オンライン, 2023.8.4.