2024.4.15
NIKEのジュニアクラブ
2024.4.15
NIKEのジュニアクラブ
(Tiger Woodsプロも一時使用)
息子は2日前に入れ替えた13本で昨日ラウンドしました。ジュニアレッスンなので息子の姿をゆったりと眺めておりました。若干シャフトが長いような気がして、刻々と身長が伸びるジュニアのクラブ選びは改めて難しいなと。
レッスンで先生がNIKE VR PRO FORGED WEDGEを手にしておられました。NIKEがクラブ事業をしていた当時、先生はNIKEと契約され、“ELITE” SWOOSH STAFFとしてリーダーの立場におられました*1。Tiger Woodsプロが来日され、先生がイベントでご一緒されていた時の報道も未だに覚えておりますし、NIKEの方から後日話を聞いたこともあります*2。
ジュニアクラブは各メーカーさんによって推薦身長の幅が異なります。個々にカスタムクラブ提供しているアメリカの地クラブ的なメーカーのジュニアクラブを除くと、吊るしの製品でその身長の幅が狭いのがUSKIDSやFLYNN。広めなのが大手ゴルフメーカーで、そのひとつがNIKE。NIKEはクラブ事業から撤退したため今は主に中古品しか手に入りません。息子が未就学児の頃にいくつか購入して素人ながら研究しました。まずキャディバッグを含めて格好いい。今手にしても古さを感じません。格好良さと美しさを求める息子には大事な要素。そしてなにより設計思想が明確です。ゴルフセットを包む箱にはこうあります。「正しいスイングを身に付けゴルフの楽しさを学ぶことができるように、プレーヤーの身長にあわせて重さや長さを設定しています」
NIKEはジュニアクラブについて確固たる思想があるんだ、と言わんばかりに、箱には文章がズラズラと並んでおります。すでに手に入りづらくなったので残しておきたいと思います。以下全て引用します。タイトルは“タイガー・サイズ”。
「まだ成長過程のキッズゴルファーだった頃、タイガー・ウッズは自分のサイズにあったゴルフクラブを手にすることでゴルフの楽しさを知ることができました。彼の父アール・ウッズは、子どもにとって自分が振ることのできる適正なスペックより重く長いクラブや大きすぎるグリップは悪いスイングの癖をつける原因になると知っていました。そこで平均的な大人の男性の身長とドライバーの長さの関係にもとづき、アールはタイガーのキャディバッグに入っていた全てのクラブを軽く、短くなるように調整し、グリップも細いものに交換しました。こうしてタイガーは自分にあったスペックのクラブを手にすることが出来たのです。これと同じ公式がナイキTWキッズクラブシリーズに適用されています。ナイキゴルフは“適正なスペックを手にすることで、キッズゴルファーはゴルフの基礎を身につけることができ、もっとゴルフを楽しむことができるようになる。”と信じています」
軽いクラブというのは当たり前で、クラブの長さがいかに大事なのか、伝わってきます。この文章が当時広告でも強調され、パッケージにも記されていたわけです。ただジュニア専業メーカーではなく、量産メーカーということもあってか、用意されたスペックは推薦身長の幅が大きい。専業には専業の強みがあると思うので。もちろん腕の長さは考慮していません。スイングスピードについても。仕方ありません。日本のゴルフメーカーも同じ事情かと想像します。でもこのジュニアクラブに対する考え方は、父Earl WoodsさんとNIKEさんの知的資産だと思います。スイングと楽しさ。そして私の頭にこびりついている、「癖」という言葉。
NIKEのこの文章は、マーケティング的に云々ではなく、特に未就学児からゴルフに取り組むジュニアゴルファーの親にとってバイブルになるかなと。もちろん凄まじく素晴らしいアイデアと実行でして、ジュニア市場で活動する企業にとってはケーススタディの教科書になるかなと。私はすでに4500円でメルカリで売却済みですが、この箱のために買い戻そうかなと思うぐらい。説明文のところを切り取って壁に貼り付けておきたいです。
*1 「鶴見功樹ゴルフアカデミーがカレドニアンGC内に開校」, ALBA.Net.GOLF,2012.7.31. 次の記事には、カレドニアン・ゴルフクラブにNIKEの看板が掛けれている光景が。「大山志保を育てた鶴見功樹のゴルフアカデミーがカレドニアンGに新規開講」, ゴルフダイジェスト・オンライン, 2012.8.10. NIKEがクラブ事業に戻ってくることは限りなくゼロに近いですが、もしかしたら... その日までキャディバッグをNIKEにしようかな。
*2 「緊急放送!タイガー・ウッズ来日特別番組「ゴルフは努力を続けた分だけ結果が出る」, GOLF NETWORK, 2015.4.26. この際にTiger Woodsプロがジュニアに贈った言葉。「今回みんなに伝えたいことは、“努力は続けた分だけ結果が出る"ということ。一生懸命努力すれば、必ず結果が出る。そして、どんな時でも、楽しむということを忘れないで欲しい」。楽しむことを中心に据える。父Earl WoodsさんとNIKEのクラブに対する姿勢と合致しております。ちなみに息子が始めて使ったキャディバッグはNIKEです。