2024.12.1
正解はあるのか?
2024.12.1
正解はあるのか?
(紅葉、ナイスパープレー)
いつから大人用のクラブを使うのか。息子は昨年いっとき使いましたがすぐにジュニアクラブに戻りました。このサイトで何度も触れてきた通り、ジャンボ尾崎プロや片山晋呉プロ、松山英樹プロといった超一流プロが、ジュニア時代に大人用のクラブを使うことに警鐘を鳴らされておられます。ここで言うジュニアは、ご本人たちのなかでは小学校低学年をおそらく想定されておられる。ご本人はジュニア用のクラブで育ったわけでなくても、大人用のクラブを使う弊害を強調されています。他にも数多くの賢人たちが同じことを指摘されておられ(こちらに関しても本サイトで何度も取り上げてきました)、現場でツアープロを見続けてきたお方も警鐘を鳴らしておられます。直近でも動画があがっておりました。Bridgestone や Acushnet(Titleist)におられたDOUG三瓶こと三瓶大輔さん。YouTubeチャネル“試打ラボしだるTV” でおなじみの石井良介プロと対談され、そのなかでジュニアのクラブ選びについて触れています*1。
DOUG三瓶さん「よくご相談も受けるんですけど、一番やっちゃいけないのは無理をさせることですよね。一番無理の話でいくと重さと長さなんですけど。ジュニアはしばらく物足りないなと思ってもいいぐらいのつもりでわたしてください。じゃないと一発で壊れるんで。とくに体が柔らかい時は危ないですから」
石井プロ「結果を欲しがって飛ばさせたいからすぐ長いのを使わせたりとかするですよね。その長いのでなんか無理なタイミングをとるのと、子供ってやっぱり親に言われたらそれを使わざるを得ないんで結局無理なことを合わせようとするんですよね」
堀田さん(BASE GOLF店長)「僕もそれで実際、腰ぶっ壊しましたからね」
DOUG三瓶さん「そうでしょ。難しいのよね。ジュニアの時代から成績出したいという気持ちはよくわかるし、周りに飛ぶ子がいるとどうしてもドライバー長いの持ちたくなるんだけど、そこをぐっと我慢してあげないと、その子のゴルフ人生が終わっちゃうこともあるんで気をつけていただきたいなと思います」
三瓶さんは怪我について、石井プロはスイングそのものについて。ここで言うジュニアは先ほどと異なり、低学年に限られた話ではないような気がします。目に見える怪我と本人は気づかないレベルの怪我。どちらもでしょうか。ゴルフを始めた年齢が遅いほど負担が少ない。
プロゴルファーやツアーレップの方々によるこうした警告にも近い助言がある一方で、トッププロのジュニア時代の写真や動画を見てみると、大人用のクラブ(シャフトはカットもしくは軽量のものにリシャフト but ともに長め)を手にしている姿が多く目につきます。例えば、Jordan Spiethプロも4歳の時には、ヨイショと重たそうなクラブを担ぎ上げています。直近では、プロをも凌ぐ飛距離をもつ若手ゴルファーだって、映像を見る限り小学生の時は長くって重たそうなクラブを振っていたように私には見えます。他にも例をあげればキリがない。小さい頃に長くて重たいクラブを振り回したって、半端じゃない速さのヘッドスピードを手に入れることは可能ではないかと。
怪我、ということを抜きにすれば、大人用のクラブを使っても問題ないかもしれない。ヘッドは重たくてもシャフトの重さと長さは考えているわけですし。いやいや、軽い方が手打ちになりやすい&軽いものを振りまくっている方が逆に怪我するよ、と直接アドバイスをいただいた賢人もいらっしゃいます。
どちらが正解なのか、そもそも正解があるのか分かりません。とりあえず、試合会場やフィッティングの現場で、現在アメリカPGAツアーで優勝を飾るほどのトッププロたちのジュニア時代からそのクラブを観察し続けつつ、その他、膨大な数のジュニアゴルファーが手にするクラブも観察しその成長過程を長期で見てきた賢人たち(3名)のアドバイスに従う、という選択を今のところしております。データを元に理詰めで言えることと、積み重ねられた経験を元にした直感。
で、薄々気づいておりましたが、息子が手にするドライバーのシャフトの長さ。本日のレッスンで先生から「ちょっと短いよね」と指摘されました。私の方を凝視して息子「やっぱり短すぎじゃん。飛ばないもん」。日に日に身長が伸びておりますので、合わせるのが大変です。同一銘柄のシャフトで長さと重さを調整しようかなと思います。はやく届いて欲しい。本日もメンバーさんのお一人に声をかけていただきました。息子たちは最終組。その前にはマダムがお乗りのカート。「ゴルフ楽しいでしょ。いいわね」。わたくし父の技量を上回っていることをお伝えすると、大笑いされておられました。ドライバーの飛距離を越されるのも時間の問題でしょう。私のシャフトこそ伸ばそうかな... ミニドラがあるわけですし。
*1 「R&D HOUR LIVE ! 初の生配信ライブ!!」, YouTube;石井良介,2024.11.24. 開始38分あたりから。DOUG三瓶さんの話のくだり、「ジュニアの時代から成績出したいという気持ちはよくわかるし、周りに飛ぶ子がいるとどうしてもドライバー長いの持ちたくなるんだけど...」。そうなんです。だからなかなか息子を試合に参加させる気にならないのです。息子もそれは分かっている。どの試合は出ても大丈夫か、入念に検討しております。ほとんど出れなくなりますけど。