2026.8.14
親の夢を息子に託す?
2026.8.14
親の夢を息子に託す?
(日陰で。永遠といられる)
今日のラウンド中、「フェニックスって洋芝なんだよね。知ってた?」と息子が聞いてきた。「へぇー」と返しつつ、なんでそんなことを知っているのかと疑問に感じながら、遠くにある雷雲を時折眺めつつ、本日息子から与えられたミッションを達成しようと父は奮闘していた。ホールの半分以上、パーを取ること。ラウンド前にコース併設のレンジで長い時間過ごし、貸切状態の広々としたアプローチエリアで入念に練習を重ねていた息子。なぜなら、明日はPGAジュニアリーグがあるから。「Rとペアを組みたくないとお兄さんたちに言われたくないから準備する」と息子。焦りを感じる。
洋芝。かつて先生がフェニックスのアカデミーのディレクターをされていたので教えてもらったのかな、なんて思っていた。ミッションを達成し、公園で水たまりを避けながらキャッチボールをして家に戻る。家練(注: 最近は強度が下がってきたので "楽練" と息子は名付けている)が終わってから、息子がまたこの動画見るよ、と再生した瞬間に、なるほど!、と分かってしまった。アメリカPGAプレーオフシリーズを差し置いて、朝1番で息子が鑑賞した動画。
"【ジャンボアカデミー】最後の練習…そして感謝"(YouTubeチャネル: 中野麟太朗リンリンゴルフ)*1
ジャンボさんのマネージャーを長らく務められた宮下修さん。プロ初優勝の日本プロ、100勝目、ダンロップフェニックス3連覇、そしてプロ最後の試合会場となったのがフェニックスだったという話に聞き入ってしまい、その後に続く、フェニックスが洋芝、という説明が薄らいでしまっていた。息子はここで知ったのだ。
ジャンボさんファンとして、ジャンボ邸のなかを細部まで見れ、現場でアカデミー生の視点に基づいてジャンボさんの姿を語る内容は本当に貴重で後世へと繋がると思う。YouTubeチャネル、ジャンガーゴルフはこれまで息子と何千回も見てきた。とりわけ、ジャンボさんがアカデミー生を教えておられる様子が映された動画は全てリストアップし、テーマ分けして息子と何度も見てきている。息子はジャンボさんの言葉を細部まで記憶しているであろう。私が文字起こしをしてそれにも触れてきたのだから。ただ、それらの動画とは視点が全く違う。
まだ幼き息子が惹きつけられたのは、バックヤードに収めらえたクラブの数々。特に、リンリンさんがジャンボさんのパターを手にされておられるところ。息子は試合でクラシックL字しか使ったことがなく、L字には私並みにというか、私の影響をもろにかぶって超詳しい。
トミーアーマーIMG5。息子はもちろん知っている。でも、知らない、なぜわたくし父がL字好きなのかを。息子の技量向上のためL字を何本も用意しているのもある。息子には使わせませんけどIMG5だって今は手元にあるし、Scotty CameronのCLASSIC 6 (CGI CLASSICS) だってある。Wilson系のL字を息子はこれまで愛用してきたけれど、私としてはMacgregor系を使ってもらいたい気持ちが強い。なぜか。ジャンボさん… まあ、息子は見た目でWilson系のNapaの見た目が好きなようなので、無理はさせないが、いずれ...
なんかわたくし父の理想を息子に押し付けているところが存分にあるな、とも思う。正直に言うと、息子をプロゴルファーにさせる、という気持ちは今まで1mmも生じたことがありません。重ねちゃうことはありますが。息子と一緒に取り組めるものをと思って、未就学児の頃にあれやこれや触れた結果、ゴルフが残りました。その後、息子は全英アマと全米アマに勝ちたいと公言し始め、こちらも父の言動に影響を受けているのかもしれないけど、プロになりたい、とは一度も発言したことがない。ただ、またまた正直に言うと、若手ゴルファーに立ちはだかるジャンボさんがあまりにもカッコ良かったので、私のなかで小さい頃から大スターであり続けてきた。で、親子でゴルフを始めてから、身近なところでジャンボ邸の存在を知り、4歳の頃から通い続ける会長のところから目と鼻の先にある。会長のところから、ジャンボ邸に隣接したゴルフ練習場のネットが見える。で、私はいつからかこう思うようになってしまった。
「いつか息子がジャンボ邸で練習する姿を見たい」
これがゴルフにおいては、唯一、息子に押し付けている親の夢というか、こうなって欲しいと思っていることかなと。アメリカPGAツアーの試合やメジャーを見ていて、息子もここでプレーして欲しい、という願望は沸々とは湧いてこない。それは、息子の職業選択の自由を前もって潰しているような気がするから。プロになりたい!という気持ちを早いうちに持って欲しくない、という親の勝手な?思いがある。ジャンボさんのところに行くという時点でプロを目指す状態になっているわけで矛盾しているけど、ジャンボさんが「ここは本当に大学院みないなところだから」とおっしゃておられたように、何かを目指して地味に切磋琢磨する環境に身を置いてもらいたい気持ちが強いのか、やっぱりプロになって欲しいと願っているのか。
いや後者は確実に違う。動画を通じて、アカデミー生に接するジャンボさんの姿を拝見させていただいて、我が子ではない子供を教える先生とその子との理想的な関係性みたいなものを、私がそこに見出しているのかもしれない。これは息子が3歳のときからご指導いただいている先生と息子とのやりとりにも見出しているものでもある。ゴルフではないですけど、私も教える身にいるので息子のレッスンの際は学びだらけ。ゴルフの中身だけでなく。
ジャンボさんと息子とのやりとりを見たい、というわたくし父の欲もあるけど、直に学んでみたい、という思いが強くあった。息子には迷惑かもしれないけど、そのために親子でゴルフライフを楽しみながら息子が強くなっていくんだ、とも思えてくるぐらいの強い個人的な欲と思いがあった。実現できずに悔しいですけど、ジャンボさん亡き後に訪れるリンリンさんの姿を息子は見て何を感じるのだろうか。教える立場と教えてもらう立場との理想的な関係の証明がこの再訪にあると私は思う。今は感じ取れなくても、いずれその時が訪れるであろう。
*1 "【ジャンボアカデミー】最後の練習…そして感謝," YouTubeチャネル: 中野麟太朗リンリンゴルフ, 2026.8.13. IMG5を手にしてリンリンさん、「刀みたいな。なんか吸い込まれるようなカッコ良さがあります」。それを受けて我が息子の方のリンリン、「でしょ、吸い込まれちゃって、バンバン入っちゃうんだな、L字は」。さらにL字が好きになった模様。もう変えられないんじゃないか。それはそれでマズいな...