2026.6.13
因果推論の力
2026.6.13
因果推論の力
(とりあえず2個で)
今日もラウンドに行かず、ひたすら会長のところで地味練に徹する。息子はバンカーに直行。ようやく出てきて50ヤードあたりからショットしていたら、後ろのベンチに腰をかけていた会長からゲキが飛んでくる。芝削りすぎだ、と。ダウンブローすぎる、と。そして、なぜか息子はトコトコ、カゴとクラブを持ってベンチに近づいて60ヤードあたりからショットをし始める。会長に何かを訴えたいのか。またゲキが飛んでくる。インパクトが点、だと。球が散るぞ、と。おっしゃる通りでございます。
息子の表情が暗い。はぁっ〜、って感じ。なんと失礼な。で、会長お気に入りのボール2個、3個、4個!ドリルの話にうつり、息子も久々に試すことに。1発目、2つのボールが綺麗に上がらない。2つのボールが離れすぎていたのかもしれないけど、ゾーンになっていないのは明確。手の動きを小細工すればなんとかなっても身体全体で生まれない。徐々に感覚を取り戻していく息子。そこに形への意識は微塵もない。父はピッタリくっついた2個、その手前でダフりを重ねる。ドリルの意味がない。これはヘッドが重すぎるのか、なんて。
息子の60度。バウンス4度はやはり刺さる。マイナス4度以上で打っていそう。56度のハイバウンスを練習として併用してほしいと願う父。Tiger Woodsプロだって若い時を除いて、60度はバウンス11度だぞ、と父は大声をあげる。ナイキ時代やその後数年Tiger Woodsプロのアイアンをつくり、ウェッジを削ってきたMike Taylor氏*1。そのご本人が直接削った父愛用のウェッジを渡す。シャフトはDG、S400。ノロノロスイングで体幹使って50ヤード先のピンに低弾道で寄せる。「こっちの方がいい!」と息子。あり得ません。今の息子にとって、この総重量と長さ。ただ、芝が削れていない。「さすがマイクテーラー!」と息子。いつもこの表現だな…
家に帰って、ハイバウンスの56度でアプローチ練習しろ、とその理由も合わせて息子に言っても、納得しない。USKidsが軽量ヘッドで56と60のバウンスに差をちゃんと作った理由のひとつ(注: あたり具合を学ぶためでもある)を伝えても、あーだ、こーだと持論を展開し反撃してくる。「松山(プロ)は56、60を違う感じにしたくないと言ってたじゃん。打ち方を変えたくないって」と*2。よく覚えている点は評価するけど、更年期でピリピリしている父には、逆襲しているようにしか見えない。
先週のラウンドレッスンでも先生から言われたこと。数年前から言われていることでもある。さすがに父はキレる。試合で下潜っても、使い続ける姿に呆れるのをジャンプして、この息子は父にはない感性と考えを持っているのかもしれないと、ポジティブに捉えようと言い聞かせる一方で、父が頭でっかちになり聞く耳持たずなのかもしれないと、とりあえず冷静に考えて今、書いております。
昨日の投稿のテーマだった再現性に関しても同じ。「バレエは形を皆んなにみせるもの。ゴルフはスコアを競うんだから自分が打ちたい球が打てるかどうかが大事。バレエは形が結果。ゴルフは道具を使う。クラブとボール。ゴルフとバレエをいっしょにしちゃダメ」。なるほど、父と結論は同じような気がするけど、因果推論の力、息子の方があるかもしれない。
*1 Mike Taylor氏はいつでもどこでも「総重量」にこだわっておられる。ある形を生む道具への働きかけに関する再現性を求めるなら(注: くどいですけど求めてそれができるなら、という前提の話)、その働きかけはいわゆる振り感とは違うと思う。Mike Taylor氏は振り感というより、身体と「総重量」としての道具との関係性を重視しておられる。そこに介在する重量以外の要素に関連付けられた「感覚」ではない。ジュニアの身体は成長するので、その総重量を変化させるわけですが、鉛貼ったり何かのブツを入れたりできるのかもしれないが、ヘッド重量を徐々に変えれずにほぼ一定でとなると、いろんなところに弊害が出てくると思う。ウェッジしかり、アイアンしかり、フェアウェイウッドしかり、そしてドライバー。大人用のドライバーは重すぎる。シャフトは硬くなるだろうな。結果は出やすくなると思われるが、身体が成長していったらどうなるの... 形作るもの。重さの観点からしてもちゃんとしたコンセプトに基づいたジュニア用ヘッドが必要。
*2 前にも紹介した動画。56と60のバウンスについて極端にハイバウンス、ローバウンスにしていない、という話の流れで松山プロ「一緒にしておいたら、距離とか打ちたい時に、低い球を打ちたい時にただ番手をかえるだけなのに、バウンスがあるせいで無理やりこう立てなきゃいけないとかあたっちゃうのがやだからこうしきゃいけないと考えるのがすごいや(「松山英樹プロが語る距離感を作る基本【松山英樹 密着#3】」, YouTube; ALBA TV, 2024.8.7)」。バウンスについての考えは、経験を蓄積した後年のTiger Woodsプロに近いと思う。今のアメリカPGAツアープロの多くとは考え方がだいぶ違う。同じ動画の中で松山プロは、お父様からショートアイアンでスイングを作れとのアドバイスをいただいたものの、笑いながら「全然やったことないです」と。息子と重ね合わせてみる。