2026.3.20
コントロール重視では正確性が磨かれづらい
2026.3.20
コントロール重視では正確性が磨かれづらい
(KBSTICK、バレエにも効きそう)
祝日なのに息子はお昼まで学校。父は春高&春中ゴルフのスタートホールをYouTube生中継で見て、息子の将来を妄想する。
今日は金曜日恒例のバレエがお休みということが前々から分かっていたのでバッチリ予定を組んでいた。お昼すぎからTHE GOLF FIT にてトレーニング。
斎藤大介トレーナーには2021年からご指導いただいていまして、当初は東京・麻布のスタジオでレッスンを受けていました。その後、埼玉・越谷にある巨大トレーニング施設に場所を移され、そして今月、東京・ロッテ葛西で新たにOPENされました。私も一緒に指導を受けたいと毎回思うけど、カチカチ身体を極めた父の必死な姿を息子に見せたくない、という思いがありまして実行に移せず。まあ1人で隠れて通ってもいいのですけど、プロゴルファーやプロテストを控えている皆さんの時間を親子で奪うことにもなるので、なかなか。
本日のレッスン風景。体重が増えたこともありまして、ジャンプボックスに飛び乗る姿が重々しい。KBSTICKは息子の大のお気に入り。家でも愛用しておりまして日頃のトレーニングの成果が出ているように感じましたが、STICKを持って片足でバランスディスクにのり左右に動かしていると左足がどうも弱い感じ。斎藤トレーナーから指摘を受ける。家ではなかなか気づかなかった。
家には立派な木製の雲底を5年ほど前に設置しておりまして、寝る前に親子で、ぶる下がっているのですが、マシーンにつかまっている息子の姿がこれまた弱々しい。お世辞にもトレーニングをしている姿に見えない。唯一?、おっ、となりましたのは、スピード。短く軽い棒、平均的な大人用ドライバーと同程度の重量・長さの棒、そしてその中間ぐらいの棒。ヘッドスピードが出まくっている。中間の棒で42を超えている。振り切る姿を見ていて、いかにコースで抑えているのかが分かる。ボールを意識しすぎか。現場における親子のテーマのひとつ、強いターゲット意識が影響しているのか。
3つの棒を振りちぎる勇姿を見ていて父がふと思ったのは、現場で振らなきゃダメ、ということを意識してきたけど意外と実践できていないかも、という点。前回の投稿(Jack Nicklausプロのアドバイス)に対して、先輩ジュニアの親御さんからコメントをいただきました。狭いホールでもドライバーで思い切って振ること、2打目以降も長い番手で抑えまくったショットなどを打たずに出来るだけ距離に合ったクラブでフルショットすることを心がけること。コーチから指導を受けてきたそうです。強く同意。
Jack Nicklausプロは深い捻転の必要性を語っておられ、コンパクトトップから一気に振り切ることで飛距離というよりも正確性を削り取ってしまうと、複数のご著書で忠告されておられる。深い捻り上げから振り切ることでしか得られない高次元の正確性*1。それに、ケガもしやすくなる、コンパクトトップからの強振の方が。選手寿命が短くなる。
我らが松山英樹プロも、捻転ではありませんが(注: トップで止まるように見えつつトップからのさらにトップを深く、とも見える)、ジュニアに対して振り切ることの重要性を強調されておられる*2。書き手(&聞き手)の桂川洋一さんが、次のように綴っておられる。
"松山はかねて全力で振ることの重要性を強調してきた。ジュニアゴルファーに「飛距離を伸ばすためには?」と問われた時は、トレーニングの必要性とともに、ロケーションを恐れずに振り切る力をつけてほしい、と"
飛距離がなぜ出ないのか。松山プロはその原因をコントロールに重きを置いてきたことに求めておられる。松山プロ曰く、
「アメリカで長くやってきたことが(原因のひとつに)ある。例えば、強い風が吹いた時にショットで“コントロールすること”ばかりを覚えてしまって、いざという時に振れなくなっているのが間違いなくある。難しいシチュエーションで、自分に何かしらの制御をかけて打つことが多くなってしまって、振らなきゃいけないところで振れないことが多くなった。データ上では以前と変わらなくても、実際の試合では意外と飛ばなかったり、練習場での感覚でコースに行くと、同じように振っているつもりでも意外と振れてなかったり」
まさしく先ほどの先輩ジュニアの親御さんから教えていただいたことと関連している。それも別の角度から。勉強になります。ありがとうございます。このインタビューにおいては、飛距離を出す、という文脈でのお話。振り切る力、そしてトレーニングの必要性。
スピードトレーニングは地味に続けてきて、息子の振りは親バカながら相当速い。どの番手でもコースで振れる。試合でも変わらない。でも、今日のスタジオでの振りは確かに現場で再現できていない。
ボールを打つという意識を消すトレーニングメニューが加わったので今夜から代用品で即実践。また道具が増えるけど、手作りもでき、保管場所に苦労することもない。これまで斎藤トレーナーから教えたもらったことは毎日ではないけれど、1つを除いて全て取り組んできました。スタジオにある道具は巨大なトレーニング器機は別として、それを代替したものを含め、できる限り銘柄も合わせて全て購入。
で、その1つとは、ジャンプボックス。家だと場所を取りすぎてしまい、いくら優しく競技ゴルファーに理解のあるママであっても雷が落ちそうなので、ベッドや箱など、別のもので代用してきたけれど、身体が縦にも横にも大きくなってきたのでこれでは不十分。息子の跳躍力(注: バレエで鍛えられているけど、つま先立ち王子になっている)を高めるべく、半移住先に設置することを本日決意する。まだ発注はしていない。久々に息子がねだってくる。「パパも飛ばすために絶対必要だからね」と。
下半身のバランスを保ちつつ深い捻転を生じさせるKBSTICKトレーニングを行った後に、先ほどの3つの棒を使ったスピードトレーニング&計測というレッスンの流れを見ていて、当たり前ですけど、毎回思いますけど、プロ中のプロの指導だな、と改めて思う。私なりにUSKidsやTPIの講習、その他トレーニング本、動画にひたすら触れてきたけれど、当たり前ですけど、表面的な理解にとどまり、体系的に把握できていないし、教え込んだ経験がゼロ。たとえが難しいけど、私はトレーニングロードを散歩してきた感じ。
スピードを出そうとして、切り返しが早くなって捻転の途中で振り下ろす息子の癖が出る時がある。スピードを意識しない方がトップが深く結果的にスピードが増す。今日の計測時は浅いケースが何度か。メニューの意図まで汲んで欲しいなと息子に求めるのは欲張り過ぎかもしれない。ただ、息子が考えていなくても殆どのケースで身体が意図通り反応をしていたのを見ると、脱帽、息子ではなく。
今日、新メニューの他に、新道具に息子は触れさせていただいた。言葉を濁した感じで申し訳ないですが、これはいい。ゴルフ専用ではない。道具の使い方次第では私のカチカチが溶解するはず。ただし、高い。1つ、およそ3万円。親子で使ったら、1人あたり1.5万円か。それでも高いか。いや、一生使えるんだから、月換算で考えると… そんな感じで道具を買いまくってきたから月換算が積み重なり… 足の踏み場がなくなり... 何処からか雷が落ちてきそうな気配がする。
*1 Jack Nicklausプロ曰く、「私にとって、アップライトなスイングには "正確度" という無視できない価値がある(翻訳書『ゴルフマイウェイ』, p.42)」。その正確さは深い捻転を元にした "大きな弧" によって支えられている。長いシャフトによって、ではなく。
*2 桂川洋一(2023), “「振れない、飛ばない」米国10年目のジレンマ/松山英樹2023年末インタビュー(1)," ゴルフダイジェスト・オンライン, 2023.12.18. コントロールに意識がいきすぎて振り切れない癖がつく。結果的に距離感が崩れる。こうした負のサイクルの存在を松山プロのお話から見てとってしまうのは深読みすぎか。松山プロは続ける。「例えば "あさイチ" のショットは(どんなゴルファーも)飛ばないでしょう。僕ももちろん同じで、以前はそういうときも(フルパワーで)振って、距離を合わせにいっていたのが、今は大きめの番手で(短い距離に)合わせることが多くなった。…でも、それでグリーンをオーバーすると、また怖くなって(力を)緩める。"どんどん飛ばなくなる習慣" を自分で作ってしまっている。"飛ばない方" に(自分の距離感を)合わせているから、自分の体にもキレを求めなくなってしまった」。逆説的。身体のキレもなくなる。世界最高峰の世界での話ではあるが、ジュニア時代からコントロールばかりに気とらわれていたら、と考えると恐ろしい限り。感覚をも蝕むコントロール。ヘッドがまあまあ重い長めの棒を蝶々が止まるようなスピードでレンジでもコースでも振っていたら筋トレや体幹を鍛えるどころか、"キレ" も養えず(松山プロ)、"力いっぱい打つ" ことは見た目上できても"打ち抜く"ことは難しい(Jack Nicklausプロ)。よって飛ばない身体作りなる。高いレベルでの正確性に欠ける。ただ、パッと見は綺麗なスイング。要、勉強、検討。