2025.6.17
“I see the shot with my hands”
2025.6.17
“I see the shot with my hands”
(データによる感覚磨き)
今日は東宝調布で親子ラウンドしてきました。暑すぎて、ペッドボトル500ml、2本が空っぽ。2人で4本。スコットランドでのラウンドより、ある意味でキツい。
ホームコース&親子ラウンドは1ヶ月ぶり。5月7日。その前の東宝調布は3月17日。それまで平日週2、3回ラウンドしてきたホームコースを離れて何をやっていたのか。本コースでのラウンドや試合、アプローチ練習場以外で取り組んできたのは地味練です。
下半身リード。YouTubeやレッスン本・記事にたくさん取り上げられています。それと連動して、スイング中に大きな筋肉を使って「手を消す」といった指導も結構ある。
でもTiger Woodsプロは、この2つとは反対のことを意識して取り組んできた、ようです。少なくてもその時点では。感覚として。
まずひとつめは、Butch Harmonプロと取り組んだドリルで、ゴルフを始めた時から今に至るまで息子が一番気に入っている "キツいドリル"(2024.9.30の*5)。お二人のやりとりでは「腕」と「手」の話ばかり*1。「腕が先に降りてくる感覚」「腕を先に振る感覚」とTiger Woodsプロ。外から見たら腰は動いていても、本人の感覚は違う。だからスイングの見た目を真似しても意味がない、かも。先に腰を切れ、左膝を先に動かせ、みたいなことになってしまう。息子はTiger Woodsプロのスイングそれ自体ではなくて(そもそも無理ですけど)、そのドリルを見てドリルを真似をする(こちらも身体能力の関係で真似するにも限界がありますけど)。感覚に着目して真似る。
もうひとつ、「手を消す感覚」とは正反対の意識とそれに基づいた練習。アプローチに関して、クロックシステム(時計の振り幅で距離感を出す)を身につけながら、後年、Tiger Woodsプロは身体のある箇所を意識することを強調されておられる*2。それが「手」。これはパッティングも同じで、それを表すかのようにパターグリップは細い。先ほどのButch Harmonプロとの会話で出てくる「手」。
先生からは、ダウンの際に腕(手)をズボンの右ポケットに落とす感覚を養うドリルをだいぶ前に教えてもらいました。2年ぐらい前かな。このドリルが若かりしTiger WoodsプロとButch Harmonプロが取り組んだものとほぼ同じことを意味していることは、今の息子なら理解できる、はず。Tiger Woodsプロがスイング中に意識するのは「腕」。アプローチとパッティングでは「手」の感覚。下半身主導ではないし、大きな筋肉でもない(注:その頃は)。でも他者にとっては下半身が動いているように見える。胸もきっちり回っている。表面上だけを真似していても... その根幹をなす感覚こそ学ぶべきもの?
あれやこれやとドリルに手を出さず、ご本人の感覚に触れられるドリル、さらにはそのなかから息子の感覚にあったものを息子自身が厳選し、ひたすら取り組む。取り組むためには根拠が必要。Tiger Woodsプロは別でしょ、とはなかなか親子で思えない。Tiger Woodsプロのドリル。息子にとってはそれ自体が根拠になっていそう。
で、地味練の成果が今日のラウンドで出たかというと、よく分かりません... インサイドアタックの傾向は落ち着き(イン、インを目指す)、インパクトにかけて手が浮く動作は昔のレベルまで抑えられた、ように見える。Tiger Woodsプロご自身がジュニア時代の悪いスイングを称した”オーレースイング”。右腰・お尻が早く浮き上がることも薄れた、ように見える。
「手でショットを感じ取る」とTiger Woodsプロ*2。
ラウンドでスイングが削られていくのかもしれないけれど、コースで時間を過ごさなきゃダメだなと思いました。ラウンドでスイングを整えることは不可能なのか。ゴルフに限らずジュニア時代におけるデータと感覚の対立を強調する人は多いけれど、データを見て感覚が磨かれる経路もあるんじゃないか(今日のメインテーマかと思っていましたが話が長くなりそうなので後日)。ショットを感じ取るのはラウンドが最適じゃないかなと思いながら今日は親子ラウンドしておりました。
*2 “My Game: Tiger Woods | Episode 4: My Short Game,” Golf Digest, 2022.6.24. 開始7分あたりから。