2023.12.9
1年ぶりの『おばけのゴルボ』
2023.12.9
1年ぶりの『おばけのゴルボ』
先日、妻がリビングルームを大掃除してくれました。その際に、かつて息子が読んでいた絵本を整理し、妻がその一部をメルカリに出品しようとしていたところ、棚の奥からゴルフの絵本がでてきました。その名も『おばけのゴルボ』*1。
息子が小学校にあがり、絵本を読み聞かせることが少なくなりました。自分で絵本を読める歳になったことも大きいのですが、朝はテレビ画面でYouTubeアプリを起動して、ゴルフ番組(主に「しだるTV」)やクルマ番組(ほとんど「carwow」)を見たりと、完全に私の好みが反映された動画を見るように。まあ、私が熱心に見ていて息子はそれに付き合っているだけかもしれませんけども。
この『おばけのゴルボ』、主人公のゴルフボール “おばけのゴルボ” が宝物を探しにカップまで旅をするというストーリーで、最後の落ちが「なるほど」と思わせる仕掛けになっています。息子がコースに出始めた頃、ゴルフはカップにボールをいれるスポーツである、ということをどう伝えようか悩んでおりました。もちろん、3歳でもそのぐらいのことは理解できますが、ハザードや風など、自然とどう向き合うのか、本質的なところを理解してもらいたいなと。偉そうに言っても、私自体が大して理解しておりませんし、息子の方が直感的に把握していた可能性は高いのですが。YouTubeでPGAツアーの試合を見ても、ティーショットからカップインまでノーカットだと、時間が長すぎてあらゆる場面に目配せすることは難しいですし、そのあいだをカットされてしまうと、プレーの流れが切れ、何が何だか分からなくなってしまう。
そこで、Amazonで検索したところ、やっぱりあるんですね、子供にゴルフの面白さを伝えることを目的とした絵本が。そのなかでも、シンプルな構成になっており小さい子でも読めそうだと思い、こちらの絵本を手にしました*2。ちょうど私たちがコースに頻繁に行くようになった頃に出版され、当時は最新刊でした。
ストーリーを実際に読むと、先ほど触れた話の落ちに関連するのですが、ゴルフはカップにボールをいれるスポーツである、それはそうなんだけど、ゴルファーが求めているのはそれだけじゃないよね、というメッセージが伝わってきます。
小さい頃に何度も読み聞かせしたこの絵本も、先日紹介した“みんなのGOLF”(2023.12.5)や“ゴルフコースを紹介した本”(2023.12.3)と同じく、コース中心となった我々の親子ゴルフスタイルに大きな影響を与えていそうです。思い出の深い、そして大きくなっても読み返すと原点に戻れそうな絵本、『おばけのゴルボ』。
ですので、妻にメルカリに出品しないよう、改めて強く言っておきたいと思います。
*1 やまうらよしのり・やのたつあき(2020), 『おばけのゴルボ』, ブイツーソリューション. 公式ウェブサイトではIQやEQのアップが強調されておりますが、それはそれで別として、単純にゴルフ好きとしてはそのストーリー(特に最後の宝物)が面白く、ゴルフっていいなと感じさせる絵本だと思います。話の落ちについては、公式ウェブサイトをご覧いただくだけでなんとなく想像がつくかと思います。
*2 大人向けのゴルフ絵本もあります。例えば、嶋口信義(2000), 『ワンダーランド ゴルフクラブ』, 集英社インターナショナル. こちらは『おばけのゴルボ』とは異なり主人公ではないのですが、お化けがでてきます。ゴルファーなら逃げきりたいお化け。その名も、“Bogey Man” 。さすが大人向けです。