2023.12.23
向いている身の熟し
2023.12.23
向いている身の熟し
(息子も、アプローチ練習場で準備)
今日は、我ら親子の週末ホームコース(9ホールのショートコース, メンバーではありません)にゲストをお招きして、初めて2ペアの親子ラウンドをしました。お相手はアプローチ練習場でご一緒させていただいている、息子より1学年上のお兄さん。お父様と息子さんの足を引っ張らないように、アプローチ練習場で入念に打ち込んでからのスタート(結果的に私がダントツでビリでした)。
お兄さん、アイスホッケーを文字通りガチで取り組んでいらっしゃっていて、バランス感覚というか腰のしなりというか(スイングに対する理解が深ければちゃんと説明できるのですが、上手く表現できず申し訳ございません)、他のジュニアゴルファーにはあまり見られない全身の滑らかさのような感じがあるのです。そうなると… いや、さすがにバレエに追加してアイスホッケーも、なんてはいきませんけども、松山英樹プロもおっしゃっる通り、他のスポーツにも触れることの重要性が伝わってきました。もともと天性(ゴルフに向いている)なのかもしませんし、ご本人の努力なのかもしませんし、おそらくその両方だと思うのですが、それをさらに強化しているのがアイスホッケーであるような気がしてなりません。
ラウンド前に、アプローチ練習場でそのお兄さんと今日もご一緒させていただいたのですが、グリーン周りからピタピタと寄せていまして、手元をみると、なんと52度。上げたり転がしたり弾道を変えて打っていたのです。このライでこの距離だったら56度の方がいいけど52度でも全然大丈夫、とのこと。
最近、息子とコースで議論になるのが、アプローチで56度、60度、どちらを選択するのかというテーマ。具体的に言うと、ライの状況や、ピンまでの距離とそのグリーンの状況、理想の弾道のイメージに応じて使い分けるという父のスタイル(結果は別にして)、一方で息子は、60度のフルショットで届かない場合は56度、それ以外はすべて60度。その理由は、56度と60度の距離感の違いを出すのは難しく、一本に絞った方が距離感が出しやすいし、僕は60度で何でもやりたいと。「60度で全部アプローチするなんて誰もプロやってないよ」と私。息子「関係ないよ、60度の方が楽しいもん」。
今日のラウンドでもなんとか56度も使ってアプローチさせたいなと思っていたところ、なんと松山英樹プロがゴルフダイジェスト・オンライン年末スペシャル企画でインタビューに答えてっらっしゃる記事を今朝みつけました。私が説得できなくても、そのお兄さんと松山英樹プロのお話であれば納得すことでしょう。以下引用させていただきます*1。
「60度は上げるのも、転がすのもどっちも使いますね。結局どういう球が打ちたいかによって変わるので、時には56度を開いて使うこともある。56度と60度で同じようにフェースを開いて打ったとしても、 球の高さやスピン量が変わります。56度の方が(60度より)スピンが入りそうだなっていう雰囲気の時はそっちを使います」
一方でこうもおっしゃっております。
「でもエッジからピンまでの距離がないところで56度を持つことは基本ないかな。最終的には、どちらを使うのがいいのかという状況判断がとても大事だと思っています」
状況判断。お兄さん、52度でも56度でも60度でもどれを使っても寄せているけど、お兄さんも状況判断。帰りのクルマでそれを息子に伝えると、「パパは60度じゃなくて56度でアプローチした方がいいよ。パパ、ミスしやすいから」、と息子。
上の世代のジュニアと回らしていただける機会は学びが多すぎてとてもありがたいなぁと感じる一方で(特に、滑らかなスイングをまぢかで何回も見られたのと、シャフトの知見をいただきました)、先週のラウンドでも感じたのですが、こちらから提供できるものが何もない… プレーそれ自体もそうですし、親として経験談についても。一方的に学ぶ立場になってしまう。なんとか一緒に回って良かったなと思えるお土産をと考えていても、なかなか上手く準備できません。
こちらからはせめて楽しい時間を。
だったらここは開き直ってお相手には失礼になりますが、息子よりも年下のジュニアゴルファーやその親御さん(ゴルフに触れたての親御さん)に先輩から学んで感じたことを還元するしかないなと思う次第です。まだ誰からもお誘いをいただいておりませんけれども。
*1 「二刀流で引き出し倍に」“アプローチ国宝” 松山英樹 トークレッスン(後編)」, ゴルフダイジェスト・オンライン, 2023.12.22. 記事では、アプローチに関して、中島啓太プロや金谷拓実プロからの質問に松山英樹プロが答えているコーナーがあります。そこに掲載された写真がとても素敵です。松山プロが中島プロを指導しているお姿。