2026.3.7
誰の言うことを聞くのか
2026.3.7
誰の言うことを聞くのか
(目指すは山本由伸投手らしい@会長のところ)
我がゴルフ倉庫にはありとあらゆる練習器具があります。プロが使っているものに関して、市販しているなら取り敢えず購入。まずは父が使い、これはと思ったものを息子に触らせるというサイクルを回してきました。ただ、トレーニング器具は別にして、いわゆるゴルフ練習器具については、お気に召したものが大変少ないのです。というか、ほぼゼロ。
息子が気に入らない理由をその都度聞いてノートにメモしてきました。表現は違えど本質的には同じことを言っている。
「感覚がおかしくなる」
私からすると自分の内からでは身につかない動作だから道具で無意識的に身体に染み込ませてとか、新たな感覚を発見したりとか、練習にメリハリをつけてとか思うわけですが、「別になくてもできるじゃん。(身につけたり持ったりする器具だとそれがない素の状態の時に)変な感じがしちゃう」と返してくる。そして、いつもお決まりのセリフを私の前に残して去っていく。
「レジェンドたちが道具を使っている姿は見たことないよ」
ここで息子の言うレジェンドとは、Sam Snead プロ、Jack Nicklausプロ、Tiger Woodsプロのお三方のこと。たしかに動画でも本でもご本人が練習器具を使ってレッスンされているお姿は殆ど見ません。ドリルはありますけど、ティやボールを使ったものが多く、練習風景ですら特別な器具はほぼ出てきません。
今週も月曜からクルマのなかでまたその話題がのぼり、息子の口から出てきた言葉。
「ベンクレーショー(プロ)だって、道具は意味ないって言ってたじゃん」
パッティングに関して息子はBen Crenshawプロのスムーズかつコンフォタブルなストロークをお手本にしていて、ビデオ The Art Of Putting は擦り切れるほど(注: 動画ですが)見てきました。ドリルもすべて取り組み、出来ているかどうかは別として、アドレスのオープン以外はすべて真似してきたと思われます。そのビデオのなかで、ドリルをいくつか提示された後に、練習器具に関してご意見を述べられているところがあります。そこをご紹介させていただきます*1。
「最後に、市場に出ているさまざまな練習器具について一言。率直に言うと、三脚やレールなどの機械的な器具でストロークを作り込もうとするのは、時間とお金の無駄だと思います。確かに良いメカニクス(動き)は大切ですが、それ以上に大切なのはフィーリング(感覚)です。良いパッティングを身につける最も早い方法は、練習グリーンでたくさん努力して練習することです」
ビデオの中で一貫して強調されておられるのは、感覚。その感覚を邪魔するのが何らかのストローク。ある種の機械的な練習器具は機械的な?ストロークを導き、感覚を磨くのには役立たないどころか削いでしまう可能性すらあるとも読み取れる。ある理想を求める人にとって、ある種の器具はいらなそうです。ある種の器具と知見によって、見た目上のストロークは綺麗になりそうだし、数字的には?科学的には?正しいとされるストロークには近づける、かもしれない。ただ...
"Putting is an art, not a science" by Ben Crenshaw
息子が練習器具を拒否する理由(注: 何個か使っております)。時代は違えどレジェンドたちが使っていないから、これにつきます。レジェンドたちが "機械的な器具" を使っていたらどうなっていたんだろう、という答えのない問いはさておいて。他のレジェンドたちは使ってるぜ!、と私が言っても息子は無反応。
無言&表情も含めて息子とこんなやりとりをしましたので、今日は家の中で眠っていたL字パター Cleveland "Designed by Ben Crenshaw" を取り出してコースで使ってみました、私が。難しい。見た目からしてすでにやられてしまう。グリップも当時のままで極細。このパターで95年のマスターズを制したと思うと特別な思いが宿っている。思ったより頑張れて、3パットなし。その一方で、15歳から使っていたらしいWilson 8802が欲しいけど、さすがにオリジナルには手がだせません。
息子はエースのL字Napa Valley(26.5インチ)に戻す。同じくL字のNapaをキャメロン工房に送り、工房の提案で28.5にシャフトカットして2週間ほど使ってみたけれど、やはり長すぎる。ジェントル・ベンのようにボールを真上からではなく少々手前から見て少々離れるアドレスならなんとかなりそうですけど、最近息子はボールに近づき真上から見ている感じになってるから、28.5だとお腹に当たる。サブ器のいくつかをそれに合わせて28.5にしてしまった...
シャフトの長さでアドレスが変わる。短く握ったり長く握ったりして調整はできるけど、息子によれば、違うところを持つと手に違和感が出るとのこと。グリップを変えるべきか。真上(&少々後ろ)から見るアドレスなら、今だと27ぐらいが良さそう。また切るのか。
いや、ここはジェントル・ベンを徹底して真似て、真上から見ずにほんの僅か手前から見てボールから少し離れてもらおうかな。さらに立ち気味な感じで。オープンスタンスはちょっと抵抗あるな… パッティングミラーすらいらなくなるかもと考えるけど、目線の確認にはなるから息子は使うかな? 息子にとってはいらないだろうな。なぜなら、息子が考えるレジェンドが使っておられないから。これまでに引き続き、コースと練習グリーンでひたすらパッティングだな。
*1 Ben Crenshaw (1993),The Art Of Putting (VHS), HPG (日本語字幕版,『VHS「芸術的パッティング」をあなたに!』, シーティーエー). アメリカ初版は1986年。