2025.9.7
怪我予防、上のレベルでゴルフをするために
2025.9.7
怪我予防、上のレベルでゴルフをするために
(なんとも贅沢な時間)
息子とゴルフをしていて常に考え続けているのが怪我のこと。愛のある周りのゴルファーさんたちからは「あんなに小さい体で振り回して大丈夫かね」とこれまで何度も遠目から言われてきたし、とにかく振りまくる息子なので心配がなくはない。それに私も息子と同じ量をほぼこなしているのでその身体への負担は身にしみて感じます。足りない可能性大ですが、ストレッチやトレーニングしていても、肘も首も指も手首も腰も痛い。身体の柔らかいジュニアと比べてはナンセンスかもしれませんけど。
怪我のことについては親子でゴルフを始めるにあたって結構考えてきたつもりです。で、その結論は、身体に負担がかかりやすいスイング・スタイルがいくつか存在しており幼少期からそれを身につけさせるのは避ける、目指すのも避ける、というもの。ひとつに固定すると調整能力も磨けませんし。調整能力を高める取り組みの一環として怪我しない程度に時折試すのみ。物真似力の強化。TPIのジュニア指導で重視されるスイングスピードを幼少期の頃から追求しながら実現するのは至難の業。
負担のかかりやすいスイング・スタイル。例えば、そのスタイルのひとつとしてよく挙げられるのがStack &Tilt。S&Tという言葉を用いて指導していなくても、日本に輸入される際にだいぶ脚色されてしまったそうですが、その本家本元で学ばれ現場で指導されてきた宮崎太輝プロですら、ご本人自らその怪我のリスクを強調しておられる*1。
「そして未だにアメリカでも安全性が疑問視されているS&Tスイングを彼のような成長期の子供に教える場合、怪我のリスクについてかなりシビアに考えなければいけません」
ここに登場する「彼」とは、アメリカにゴルフ留学をされていた高校生のジュニアさんを指しています。息子のような低年齢ジュニアではなく身体がかなり発達した高校生ですらS&Tは怪我のリスクがあると。もちろん、それを踏まえてジュニア時代から採り入れる方法がある*2。部分的に真似てもあまり意味がないとも感じる。
今日のラウンドレッスンの食事の席で高校生のお兄さんから色々と教えてもらいました。レッスン料をお支払いしたいぐらい。そのなかで怪我のことについても。S&Tの話は一切出ませんでしたが、ご迷惑をおかけするので私の言葉で私なりに引き寄せて考えたことを勝手ながら披露させていただくと、ゴルフを通じて大きな怪我をしたジュニアさんに共通しているのは、その怪我を生じさせるようなスイングをしていた and/or している点。
息子を自己流でやらせてこなかった2番目の理由。それは、負担を極力かけないスイングなるものが当時の私では見抜けず(注: 今も怪しい)、負担のかかる癖を最初につけさせたくなかったから。合わせて、どこまで負荷をかけて良いのかも理解できていなかったから。ジュニアを含む数多くのゴルファーを現場で継続的に見ている人しか分からないものがあると思ったから。ちなみに理由の1番は私が指導する勇気がなかったこと、そもそもゴルフにおいて息子の対話相手として自信がなかったため。ほぼ同じか。
上を目指すとなるとそれ相応の練習量が必要なわけで、今の息子はボールを打つ練習に占めるフルスイングの量(パッティングを除く)は1割ぐらいですけど、今後それが徐々に増えていく可能性が高い。いやそうでもないかな。時折遊びを通じて形は色々できて身体のなかは同じ感覚が流れているのがいいね(異なる感覚を試しつつ)、と何度も息子と話し合ってきた。こうして言葉にしてみると何だかよく分からないところがあるなと思いつつ、現時点では負担が少ない練習ができている、はず。ドラゴンを意識した振りは別として...
早くて小学生4,5年生あたりからゴルフを本格的に始めるならまだしも、未就学児からゴルフに力を入れているからこそ、身体に蓄積される負担について敏感な私。ストレッチやトレーニングだけじゃ限界があるような気がする。高校生ですら怪我のリスクを入念に検討すべきスイング・スタイルがあるのだから。ゴルフのスイングそのものに何らかの配慮をする必要があると思う。
まだ息子は8歳。私は練習の量的には息子とほぼ同じでもフルスイングばかり。息子を見習って見直さないと。
*1 "スイングビフォー・アフター+スタックアンドティルトレッスン," Amebaブログ;宮崎太輝のグローバルスタンダードゴルフ!, 2014.3.13.
*2 当然ですけど、S&Tについてはこちらが参考になる。Stack & Tilt® Golf。S&T "的な" スイングはTiger Woodsプロも試しておられた時がある("目澤秀憲が教える世界のトッププロの計測データの“本当の生かし方”【目澤秀憲・スウィング3.0 #23】," みんなのゴルフダイジェスト, 2024.7.28)。「気持ち良い動きと、データが良くなる動き」、どちらを優先すべきかを相談する相手としてのコーチの存在。記事の中ではTiger Woodsプロの怪我の話も出てくる。S&T "的な" スイングにして怪我が出てきて、その後、負担の少ないスタイルをコーチとともに作っていった話。読んでいて、怪我をさせないのもコーチの役割のひとつだと感じる。