2025.8.21
パッティングこそ内面的対話
2025.8.21
パッティングこそ内面的対話
(父も横でうるさい)
パッティング力UPをはかるべく、今日はパターコースに行ってきました。東京ドイツ村にあるパターゴルフ。全72ホール。広大な敷地に18ホールが4つ。受付する前は意気揚々と72ホールを回る予定でした。が、スタッフさんに止められました。熱中症予防のため。まずは18ホールで、と。聞くところによると、1コース、1時間ぐらいでラウンドできるそう。4時間でラウンドできるなら普段と変わらないじゃんと息子も考えていた。
スタッフさんのおっしゃる通りでした。スタッフさん激推しのオレンジコースを回って堪能。日陰が全くない。ほぼ全てのホールで強いパッティングが求められる。ライン読みは通常コースより遥かに難しい。刻むことを考えずに出来る限りピンに近づけるなら、とにかく強く打つ必要がある。で、ヘッドが暴れる。打点がばらつく。悪いパンチも入る。ロングパットを普段から練習しているつもりでも、距離がさらに長く、ミスを誘う。
こんなにコースで長い時間、それもパター・ランダム打ちの息子の姿を継続的に見る機会なんかそうそうにないので、親子対決しながらも注意深く息子を観察していました。気づいた点が2つ。
まず、シャフトが短い。アンサー、ニューポート型のパターもL字も短い。L字に関してはシャフト伸ばしを何度か重ねてそろそろ限界にきているので、次はシャフト丸ごと取り替える必要がある。L字なのでシャフトが特殊。キャメロンに直接送って、ついでにヘッドもリフレッシュしては、との提案をいただいている。USKidsのパターは買ったばかりで、ジャストサイズかなと思っていたけど、すでに短い。息子はあまり前傾を取らず、膝も伸びているスタイル。身長の伸びだけでなく、その特徴がさらに際立ち始めたのか。
気づいた点、2つめ。ダブルブレイクの読みがうまい。パターコースはほぼ全てのホールが蛇行している。最終的にどう転がっていくのか、スピードをイメージしながら考える。私のボールの行き先は想定外の嵐。途中からはささっと読んで打つ。ただストロークはかなり意識して打つ。よらない。一方、息子は読みに時間をかけて、いつものようにブツブツ解説して、パッと打つ。素振りはしない。私が「ストローク、ちゃんと意識しているの? 丁寧にやれば?」と言うと、「ストロークなんて意識していたら、からだがかたまっちゃうよ」と息子。Ben Crenshawプロの言葉を復唱し、私にもそれを噛み砕いて伝え始める。私と比べると、蛇行しながらピンによっている。
息子にはBen Crenshawプロの動画だけなく記事も読ませていて、復唱できるぐらい暗記している。そのソースがこちら*1。Ben Crenshawプロ曰く、
「調子が良いときは、ストロークなんて考えていない。ボールがどんな動きをして、カップ周りでどう見えるのか、そんなイメージをしている。...パッティングは、難しく考えた分だけ難しくなるんです」
パッティングはサイエンスじゃない、とBen Crenshawプロは若い時も現在も強調しておられる。グリーンが早くなり、道具としてのパターが多様化し、数多くの練習器具が登場してもその考えに揺るぎはない。身体動作として、パターのヘッド・シャフトの挙動として、分析はできるけど、高いレベルでの実践に昇華できない。パター "は" とおっしゃっているところが私的には肝かなと感じていて、どうしてもイップス(みたいなものを含む)がらみで考えてしまう。
パターコースの後は、横のエリアにあるホールインワン・チャレンジで50ヤードと70ヤードのピンを狙って景品(チケット2000円分?)をゲットしようと、3箱、計60球。入らず... 相当悔しかったようで、泣きそうな感じ。その悔しさを払拭すべく、会長のところによって練習。60ヤードのところから一箱打ってピンに当たって機嫌を良くして、バンカーに入ること1時間弱(注: 日陰)。ひたすら地味練。
パターコースのラウンドで、余計なひと言を私は発してしまったなと反省。ショット同様、パッティングについても他人が外から分析できるけど、他の動作と比べて、より身体との対話が大事だなと思ったドイツ村での出来事でした。このドイツ村の敷地、元々はゴルフ場をつくる予定だったそうです。どおりで、入場ゲートをクルマで通過した瞬間、ゴルフ場に来たような気分になったわけだ。
*1 Melton, Zephyr (2021) "Ben Crenshaw’s 4 simple keys to becoming a great putter," GOLF.com, 2021.3.22. 師匠からこう言われた。「他人のようにパットするな」。それを踏まえて "Gentle Ben" 「パッティングの方法なんて、いくらでもある。短いストロークもあれば長いストロークもある。グリップもスタイルも様々だ。でも自分に合っているかどうかが一番重要」。おそらくグリーンリーディングも。というのも、このインタビューのなかで、ラインはスピードによると、スピード(タッチ)の重要性に触れ、タッチは人によって違うと"Gentle Ben" はお考えになっているため。