2025.6.4
European Championship 2025、愛用クラブ
2025.6.4
European Championship 2025、愛用クラブ
(息子も気になるけれど)
親子で疲れ果てて平日ラウンドどころではありません。日々のゴルフで書くネタがない。そもそもこのサイトでゴルフライフの日常を発信した背景には、クラブ選択の反省がありました。ということで、ゴルフ発祥の地とされるスコットランドの試合に参加されていた地元勢(近隣諸国を含む)のジュニアさんが使っていたクラブを見て考えたことをまとめます(注; 私の事後的な正当化が含まれます)。
European Championshipは5会場に分かれて試合を開催しており、息子がプレーしたコースではBoys 8以外に、Boys 7以下、Gilrs 9、Girls 8以下、の4カテゴリーのジュニアさんがいました。男女ともに低年齢。練習ラウンドと試合の日にレンジで観察したり、セレモニーの前後に聞いたり、ラウンド後に同組のジュニアさんのクラブを見せてもらったりしました。感覚的には9割ほどのジュニアさんが、アイアンとウェッジはジュニアクラブを使っている。主に3つのブランドで、FLYNN GOLF(ALTO+)、USKids Golf(7歳以下だとUltralight、8歳以上だとTour Series)、PING(Prodi G)。Boys 8だとFLYNN が多い印象です。
ウッドに関しては、特にドライバーは8歳だと大人用のヘッドとシャフトを使っているジュニアさんが2、3割。スイング的に使いこなせているかどうかは別として、やはり飛んでいる印象です。振れる子が大人用を使うという背景もあるのかもしれません。そのお一人のパパに聞いてみたら、「息子にあったクラブでゴルフをさせたい。ジュニア用か大人用かは関係ないね。パッケージのジュニアクラブだと息子がそれに合わせなきゃいけないよね。同じ身長でもパワー、手足の長さも違う。ちゃんと硬さも選びたいのさ。そろそろアイアンとウェッジも大人用に変えるよ」とおっしゃておりました。アイアンは何にするの?と聞いたら、「マッスル一択」。その理由については、「スピン量をコントロールする力をつけさせていから」*1。
一方で、大人用の長めのシャフトのドライバーを使用されているジュニアさんがいて、そのパパ曰く、「早いうちからハードなクラブに慣れさせたい。ジュニアクラブだと物足りない」と。そのジュニアさんのアイアンはマッスルでした。「ちゃんと打てないといい球でないだろ。優しいクラブに慣れさせてくない」とも付け加えておられました。ペラペラ。シャフトは軽量スチール。確かにハード。
我が息子のセッティングはパター以外、ジュニアクラブなのでどうも正当化してしまう側面があるのですが、まだまだこの歳だとジュニアクラブが大半。同組で新作のProdi Gのドライバーを完璧に振り抜いて飛びまくっていたジュニアさんがいて、ロフトが15度あっても(あった方が?)全然問題ないなと思いました。このパワーとスイングレベルを見ると、息子はUSKidsのUltralightでまだ十分、いやスイングを磨くにはそっちの方がいいんじゃないかなと思ってしまったり。ただ矛盾しますけど、何の根拠もないのですが小学3、4年生頃から大人用のものを使おうかなと思っていた時期がありまして、いまだにマッスルを使わせたいなと思ってしまう自分がおります。こっちの方が技量が磨かれるのではと。
おそらく正解はないので、好きなようにする。でも根拠はもっておきたい。本人の気持ちよさを優先して、どれを手にさせても「どっちも気持ちいいよ」との感想が息子から返ってくるので迷う。慣れもある。とりあえずまだ先延ばしかな、移行するのは。
今回はUSKidsの開発担当者が現場にいらっしゃらなかったので、昨年のWorld Championshipの時みたいに根掘り葉掘り聞くことはできませんでした。同じく時あるごとに何度もアドバイスをいただいているFLYNN GOLFさんには、今回の優勝報告の投稿をリポストしていただきまして、本当にありがたいです。「優勝おめでとう。どんどんSNSで発信するぜ!」とのメッセージも直接いただき恐縮です。
美浦の試合後に食事の席でご一緒させていただいた、その道のプロフェッショナルのパパ(パパという表現で恐縮ですが)さんがFLYNN を推しておられましたが、ゴルフ発祥地のジュニアさんの親御さんもFLYNNを選択されている方が多い。本来なら、他の試合会場で息子よりも歳上のジュニアさんの練習風景を観察したかったのですがその余力が私にはなく。
息子が愛用するドライバー、USKids のepTOUR Liteを手にしているジュニアさんはいませんでした。シャフトが柔らかすぎて敬遠されているのかな。Boys 8において、身長差を考慮した上で(身長とシャフトの比率)、ドライバーシャフトが一番短かったのが息子。同程度の長さを使われてた子がもうお一人いたぐらい。長さはそこまで気にしないと捉えて良いのかな、ドライバーに関してはUSkidsが推薦する長さの一つ上を使うジュニアさんがほとんど。どう引いて見ても、息子の手にするのがミニドラに感じてしまう。それでも飛距離で負けないのは自信になる。たまに遊びで使う、実験用に作った大人用のドライバーを使えばさらにバカっ飛び。これまでジュニアクラブを継続的に使ってきたおかげ、だと私は思う。スピードトレーニングを練習器具で補ったとしても一番多く振る、そしてコースで振るのは愛用クラブ。
「プロを凌ぐ飛距離が出る今活躍中の高校生、大学生のお兄さんたちが小学生のころジュニアクラブを恐れず振り抜いていたらもっと散らずに振り抜けている可能性がある」とは某大手メーカーの某"S"ブランドの担当者さんのお言葉。もっと飛ぶのか、というより"振り抜いて"(おそらく試合で、コースで、という意味)、"散らずに”という言葉に良い意味で引っかかる。シャフトがフニャフニャだと特にアイアンで抵抗に負けて球が散るとも私は思いますけど(実は低年齢ジュニアのパワーだとそうでもないかな)、私が正当化している側面はありありでもドライバーに関してはFLYNNやUSKidsのドライバーで十分どころか長期的に見ていいのではと思うのは少数派なのか。アンダースペックなる概念がゴルフであるならそれにあたるのか。この低年齢期に結果としてのボールの飛びを求める必要があるのか etc.
ハードめのジュニアクラブのドライバーを振り抜けている同組のジュニアさんの技量と力量。加えて骨格も身長も日本では見かけない体格。この子でも大人用のドライバー(ヘッドがデカくて重すぎ)は振り抜けないのではと思ってしまう。スイング的にはごまかせない。それは昨年のアメリカでも実感。今回はそれを強く確信しました。
*1 ジュニアで「マッスル」というと久常涼プロ。このサイトでも取り上げました。小学3年生からマッスル。選んだ理由は「見た目」。ちゃんと打てればマッスルだとスピン量が多い。ボールのコントロールもしやすい。上手くなるかも。この点、ジュニア時代からアメリカで超トップレベルのゴルファーと切磋琢磨されてきた大西魁斗プロが興味深い説明をされておられます(桂川洋一, "PGAツアーと下部ツアーの差は何か 大西魁斗が全英目指し帰国参戦," ゴルフダイジェスト・オンライン, 2025.5.28)。PGAツアーのトッププロと下部ツアーのゴルファーとのレベルの差はどこにあるのか。「難しければ難しいほど球をコントロールできる。...天候が悪くなった時ほど(下位選手との)差が出てくる。風が強い日、雨の日、そういうときこそ上の選手は球質に安定性がある。調子が良い、悪いは関係なく、総合的にゴルフの質が高い」。息子が未就学児の頃にマッスルを使わせようとした私。そろそろマッスル、せめて三浦のTC101みたいなアスリート系アイアン、と考えてしまいますが今の息子のレベルだと悪い癖がつくだけ。