2024.1.25
6歳児用マッスルバック
2024.1.25
6歳児用マッスルバック
(パターは悩まず)
息子はここ2年ほど、クラシックなL字パターを使い続けてきました。ヘッドが小さく軽いので使いやすいようです。周りからは、「変な癖がつくからアンサー型(ニューポート型)にすれば?」、「難しすぎるからマレットがいいよ」、「そんな高価なものじゃなくてジュニア用で十分」といったアドバイスをいただきました。私がL字好き、ということもあるのですが、店頭やウェブサイトなどで息子に他のパターに触れさせても、「美しくない」と言って、変えようとしません。一部の周りの方々から、「いいパターだね」、「上手くなるよ」と直接息子に声を掛けていただくことも多いので、ますます気に入って使い続けてしまう。
私としては感覚が磨かれるかなと思っていて、その道の賢人たちもその点は強調されておられます。例えば、マスダゴルフの増田雄二さん。「L字型は使えば使うほど、その人間の能力を高めてくれます」とL字の良さを指摘されておられます*1。また、松山英樹プロを指導する黒宮幹仁さんは、“機能付きパター”のお助け機能を踏まえて「今の段階(育成時期)にそこまでの恩恵を受けることが必要だろうか?自分の技術を磨くことの方が大切では?やっぱり鉄の塊を削ったヘッド、ミスがミスだと分かるパターを選んでほしい」とジュニアに伝えていらっしゃる*2。
やっぱりL字で良かったぁ、と正当化しながら、別の新たな悩みが生まれ、というかいつも悩んでいるんですが、パターではなくアイアンについて。黒宮さんは同記事のなかで、マッスルバックを薦めています。なぜかというと、若い頃から打感がぼやけるアイアンを使っていると技術が磨かれないから。黒宮さんは母校(中高校)でレッスンされ取材を受けておられるので、ここでいう「若い頃」は12歳以降のジュニアを指しているかと思われます。
息子は6歳なので、さすがにマッスルバックは早すぎだと正直感じます。ただ、PGAツアーで活躍中の久常涼プロが小学3年生の時からマッスルバックを使っていた、という事実を知ってしまうと、うちの子もそろそろ、と考えてしまうわけです*3。久常プロは、マッスルバックの打感と顔が好みで、特に見た目を重視して、ペラペラのマッスルにしたとのことです。
息子にはタイトリストAP2を愛用していた時期がありました。ジュニアクラブだとそこそこのスイングをしていれば、球が容易に上がって曲がらない、ミスがミスとして出ないことがあったので。AP2は極限までライ角をフラットにしましたが、それでもヘッドが重すぎて、ロフトがあまり寝ておらず、スイングが崩れるのでジュニアクラブに戻しました。でもこのときの考えは今も変わりません。マッスルバックの方がロフトが寝ていてジュニアにいいんじゃないの、なんて思います。ただクラブに対する知見がなさすぎて、どうして良いのか分からず…
息子の審美眼にかない、将来を見据えて能力が磨かれるようなマッスルバック。キャビティではなくて*4。そんなクラブを息子に手にしてもらいたい。
*1 Kazuhiro Koyama, 「「楽だし、簡単」の真意は? 池田勇太がL字型パターを使う理由」, ALBA Net GOLF, 2019.7.12. 取材されたコヤマカズヒロさん。ご自身のYouTubeチャネルでもL字を使用するメリットを解説されておられます(「L字型パターの至宝!『DESIGNED BY Arnold Palmer』を入手したので、ヴィンテージL字パターの基礎知識を解説します【デザインドバイ アーノルド・パーマー】」, YouTubeチャネル;コヤマカズヒロのゴルフ批評, 2022.6.1.)。 昨年の世界ジュニアの事前代表合宿でラウンドさせていただいた中学生は、そのときはマスダゴルフの特注の大きめのパターを手にしていましたが、同じくマスダゴルフのL字も使っているそうです。ラウンド前にYouTubeで拝見し存じ上げておりました。目の前でバンバン、カップに入れているところを見ると、MASDA Putter TYPE-Lを購入しようかなと考えてしまいます。そのお兄さんからは、息子のL字の方が難しそう、との感想をいただきました。難しければ良い、ということでもないですけども。
*2 「「未来の松山英樹」を育てるコーチング/プロコーチ黒宮幹仁 2023年の歩み(後編)」, ゴルフダイジェスト・オンライン, 2023.12.29. 黒宮プロさんは「スコッティキャメロンに代表される削り出しのパターを持つ子が減って、特に女子はプロツアーで流行っているものを使う子が多い」とも指摘されておられます。親としては、試合でいわゆる“やさしいパター”を周りが使っていると、アンサー型ですら子供に持たせることを躊躇してしまいます。
*3 「【プロスペック】アイアンは「ペラペラなのが好き」期待の19歳・久常涼の14本」, my ゴルフダイジェスト by ゴルフダイジェスト・オンライン, 2021.9.23. 今はキャビティを使っておられるようです。久常プロには2021年のZOZOチャンピオンシップのパッティンググリーンでお見かけしました。その時は「誰だろ?、推薦枠で出る子?、ラッキーボーイだな」、なんて思っておりましたが、まさか僅か2,3年でここまでの存在になられるとは思っておりませんでした。パッティンググリーンでは我々親子に振り向いてくれました。笑顔というよりも、「誰?」みないな感じでにらめ付けるような趣だったのですが(当時、久常プロのまわりに観客がほとんどいなかったのです)、メディアの人らしき男性から声を掛けられるまで息子の前でずっとパッティングを見せてくれて、子供への愛を感じました。
*4 マッスルバックでなければいくつか選択肢があるかと。例えば、Break Common Senseの軽量アイアン。7番で250g。詳しくはこちら。他にも三浦技研TC101で特注とか。そうであっても、6歳児には重すぎる。さすがに三浦技研のTB-ZEROはハードそうです。だったら、私が今使いこなせていないArtisan Golf LS☆720MBでもいいかなと。でも重い...