2024.5.31
レッスンでもクラブのことを考える
2024.5.31
レッスンでもクラブのことを考える
(JAPAN、復活... )
今日はインドアでのレッスン。もちろん、息子優先で。
最近、インサイドアタックの度合いが強くなる傾向がありまして、意図しないアウトサイドイン軌道の私からしたら羨ましい限りなのですが、そこを重点的に修正中です。持ち玉が軽いドローの息子ですが、Rory McIlroyプロが試合で見せるフェードに息子は魅了されており*1、自分で考えながら、フェードを打つべく球の位置や姿勢、フェースの向きなどを変えたり、カット軌道を試し始め、徐々にスイングが崩れてきました。トップでシャフトが立つ癖も生じ、それを消すべく意図して寝かせると、今度はインサイドアタックが強くなってしまうという...
小さな変化を先生は前々から気づいておられまして、息子の持ち味が消えないように、良い癖が消えないように、息子に思考を促しながら、感覚的なところに言葉を添えて動作に落とし込めるように指導いただいております*2。
クラブのライ角について、今日のレッスンで色々と教えていただきました。ジュニアクラブのライ角は大人用に比べたらフラットだけれども、それでもアップライトではないかと。息子が3歳の時からライ角に関してはかなり目配りしておりまして、USkids Ultralightですら、静的なライ角はアップライトだと当初から感じていました。血迷って、いっとき718AP2を手にしたときも、極限までフラットにしました。今思えばそれでも私の認識が甘かったと反省しております。ジュニアクラブ専業メーカーさんの多くはインパクト時のライ角とシャフトの柔らかさを考慮しているわけですが、それでもボールに圧をかけたり捕まえられる子にとっては... とも思います。
本日はPINGのお家芸、シールを7番アイアンのソールにつけて、プラスティック板上のボールを打ち、傾向を確認しました*3。ちゃんとソールの真ん中に跡が付いたとしても、それはハンドアップ(ダウン)したり、スイング中にどこかを変更したりして、合わせている可能性がある。この調整能力が本能というか脳・身体が自然と要求する動作を封じ込めてしまう、かも。気持ち良いスイングは別のところにあるのかもしれない。
今のスイングに合わせてライ角を調整するという考え方。一方で、ジュニアでこれから理想のスイングを作っていきましょうという段階であれば、膨大なデータから導き出された知見、「この身長と腕の長さであれば、これが適正?ライ角だ」という基準をもとにクラブを選んで使うスタイルもあるかと思います。
ロフト角においても、ストロングロフトの大人用アイアンヘッドを使っていると、打ち込むスイングになりづらい。寝ているヘッドだから立たせて打つわけで... ジャンボ尾崎プロが警鐘を鳴らしておられるように、ジュニア期のクラブ選び・づくりはその後のゴルフ技量向上に大きく影響する。
スイングは道具によっても形作られる。特に膨大な練習量をこなすジュニアにとっては。
*1 舩越園子, 「“時代遅れ”のスイングを改造し、復活優勝したR・マキロイ【舩越園子コラム】」, ALBA Net GOLF, 2021.5.10. Rory McIlroyプロが幼少期から教えを請うMichael Bannonプロは「永遠のコーチ」だそうです。
*2 この変化に気づいていただけるのは、息子がゴルフを本格的に開始した時点の姿を知っているからこそだと感じます。松山英樹プロが特定のコーチに長らく指導を受けない理由が、ゴルフを開始した時(3歳)のスイングをお父様以外に知らない、というのが大きいのではないかと個人的には思います。ご本人はコーチを付けない理由について、ALBA TV GOLFの特集において幾つかあげられておられます(「松山英樹LA密着!初めて語る、進化したスイングのすべて #1 僕がコーチを付けない理由」, ALBA TV GOLF.)。そのなかでコーチに指導を仰ぐメリットとして「1日1日のズレを多少でもズレているところを見抜けるとうことがコーチの仕事」と説明された上で、「崩れる傾向」をわかるには「3年から5年ぐらい見てもらわないと」とおっしゃっております。長期で見てもらう重要性に触れておられるわけですが、じゃあなんで見てもらわないのかなと他の理由を推論してみると(多様な理由があるそうです)、お父様以上に(あるいは自分以上に)“崩れる傾向を見抜ける” 他者がいない、ということになるのかなと。
*3 児山和弘, 「体験!クラブフィッティングPING編2(2ページ目)」, All About ,2009.7.27. ライ角に関して児山さんによる解説動画はこちら。「ライ角の重要さと「適正ライ角」という問題点【ピン】【GLIDE 4.0】【フィッティング】」, YouTube;コヤマカズヒロのゴルフ批評【ゴルフトレンドウォッチャー】, 2022.5.14. 適正ライ角なるものがそもそも存在するのか、という問題提起。もちろんライ角は重要。基準作り。コヤマカズヒロさんの記事や動画は本当に勉強になります。