2024.11.3
米国PGAツアーで活躍するためには
2024.11.3
米国PGAツアーで活躍するためには
(お兄さんを真似て)
石川遼JCM。今年で8年目をむかえ、2024年度は全9試合*1。試合会場はツアーが開催される著名コースです。石川遼プロでなければ、こんな素晴らしいコースとセッティングで年間9試合も開催することは不可能だったのではないかと思います。もちろんコース場関係者やスポンサー組織の理解があってのこと。でもその背景には、石川遼プロのゴルフ界に対する熱き想い。それが周りを動かすことになる。
参加選手のなかには、小さい頃に石川遼プロから試合でボールをもらってプロを目指したゴルファーや、石川遼プロをテレビで見て憧れて始めたゴルファーもいました。そうして育ったジュニアのプレーを石川遼プロが解説するというなんとも贅沢な時間。
初代年間チャンピョンは杉浦悠太プロ。ポイント制なので年間チャンピョンになるには勉学や学校のイベント等で忙しいなかで各試合にほぼ全て出る必要があります。放送中に石川遼プロがおっしゃっておれれましたが、学生のスケジュールの都合で、1試合だけ出場したり、このコースでプレーしたいということで、2、3試合選んで参加する学生もいるそうです。
年間チャンピョンではなくても、各試合の歴代優勝者には平田憲聖プロがいらっしゃいます。もちろん誰でも出場できる試合ではありません。中高大生のトップ中のトップの学生のみ。各試合で勝つには学生最高水準の技量とマネジメント、そして追い風が必要かと思います。
昨日、今年第8戦目となる試合が太平洋クラブ御殿場コースで開催されました。ゴルフネットワークプラスで放送され、アーカイブスもあります。そのなかで石川遼プロは、「自分はもっと上手くなっていいんだという、上には上がいるんだという思いをどんどん積んで欲しいなと思いますし...」と主催する意図のひとつに触れておられました*2。 試合という場で、中高生がトップレベルの大学生と時間を共にすることで学びが多いのではないかと。おそらく大学生は下の世代からの突き上げをひしひしと感じているはず。
インスタでいつもその活躍に触れている中学生も出場されていました。パー3の7番ホールでナイスショットを放った後、実績豊富な大学2年生がティーショット、その前には関西ジュニアを制した高校1年生... その後、中高大学生が同じカートで移動する姿。
そして、息子と週末ラウンドレッスンを共にしている(させていただいている)高校2年生のお兄さんが参加されていました。大雨のため、ハーフ競技。結果は優勝。天気予報で大雨の予報だったので、おそらく9ホールの短縮競技になるだろうと参加者の皆さんも想定していたはず。そのなかで混戦ではありましたが、唯一のアンダー。雨足が強くなりハーフ競技になるんじゃないかと触れた石川遼プロ。「このまま9ホール、アンダーでいったらすごい」。9番ホールでグリーンに着弾して、石川遼プロと佐藤信人プロが声を合わせて「おっ!」。そして、お兄さんのパッティングを見て「ナイスタッチですね。...ここを3パットしてボギーにしないところが、いい流れ、いい実力ですよね」と。この天候とセッティングでアウトをアンダーで回れるのはプロでも難しいと石川遼プロは強調されておられました。今後、石川遼プロが関わっておられるプロの試合にも参加できるそうです。息子と応援しに行きます。
先週のラウンドレッスンで息子は、お兄さんとパッティングゲームをしたり、バンカーショットで負けたくないとブツブツ言いながら(「ビタっと止まらない!」「ボールの落ちどころがズレる!」など)一方的に頭のなかで戦いを挑んだりと、世代間競争。石川遼JCMに参加する中高大学生の戦い、こちらラウンドレッスンの場では小学低学年生と高校生の戦い。ティーが違うとはいえ、ラウンドでお兄さんからは「R君に負けないように」と気を使って息子の闘志を掻き立てていただいております。そばで見ていて、歳が離れている利点を毎回感じています。ありがたい限りです。
息子はレンジでお兄さんのショットを間近に見ていると、「飛ばないのは当たり前だけど、なんで同じ7番(アイアン)で、あういうタマ(弾道)がでないんだ!」と言うほどで、あらゆる状況で本気で勝とうとしております。おこがましい限りです。
私がラウンドで初めて見たグリーンを狙うお兄さんのショット。カレドニアンGCの9番ホール。天候は晴れ。クラブハウスの前からグリーンを見渡せるので、どんな感じでグリーンに着弾するのだろうと見ていたところ、ピン、3フィートサークル内にドーンと。「おっ!」と声が出てしまいました。あとで聞くと、なんと、番手はビトウィーンの距離。そこを打ち分けていた... 今でも映像として私の頭にこびりついております*3。
本日はお兄さんがお休みだったので、息子は残念がっておりました。アプローチでボールをあげるのが好きな息子ですが、うねったグリーンを低い弾道でスピンをかけまくってキュキュッとさせてピンまで転がすお兄さんの技をひたすら試していました。頭のなかでは、どっちが先に入るか、競っていたことでしょう。
*1 「石川遼インビテーショナル ジャパン ジュニア&カレッジ マスターズ2024開催」, 石川遼オフィシャルウェブサイト. 公式インスタグラムはこちら。
*2 「石川遼JCM 太平洋クラブ御殿場コース 第1部」,ゴルフネットワークプラス, 2024.11.2. 2部では優勝インタビューも(「石川遼JCM 太平洋クラブ御殿場コース 第2部」,ゴルフネットワークプラス, 2024.11.2)。お兄さん、かっこいい。試合模様はもちろんのこと、石川遼プロと佐藤信人プロの解説は、ジュニアゴルファーをもつ親として学びが多い。何度も見返えしております。ここまで考えてゴルフするんだ、とアマチュアゴルファーとしての私も勉強になります。
*3 解説の佐藤信人プロから、米国PGAツアーで活躍するための技量とは何かを問われた石川遼プロ。300ヤードをひとつ目安として、そこを超えてくると曲がるというより、他の問題が出てきてそれに対応できることが必要ではなかろうかと。具体的に言うと、飛距離が伸びるほど番手間の距離が開くのでそこを打ち分ける技術が求められる。特にアイアン。中継でその打ち分け方(考え方)を披露されていました。安定して数ヤード距離を落とす打ち方を身につける。力感。バランス。もちろんウェッジショットも。「精度を失わないライン」。開始、26分あたりからです。なるほど!と頭で理解していても私にはできません。考え方は大変参考になっても、技術的に... ジュニアが成長する過程で(小→中→高→大)どんどん成績が出せるゴルファーとそうでないゴルファーとの差は、飛距離が伸びた時に生じる問題への対応能力がそのひとつにあるのではと感じます。であれば(石川遼プロの説明は米国PGAツアーでの活躍という文脈ですが)、小さい頃から磨くべきことのひとつは明確かなと。身体と道具との関係性が維持された上での距離感。ある程度のスイングの安定性が前提で。ある程度、というのが曖昧ですけども。