2026.10.8
Baycurrent Classic 2026 振り返り、2
2026.10.8
Baycurrent Classic 2026 振り返り、2
(私じゃ、技術指導は不可能)
木金は基本、外でゴルフしない日。本日、息子は運動教室で汗を流す。木曜日は学校で運動する日となっているので運動量は半端ない。家に帰ってきて、バレエをちょこっとやって!、野球して... ゴルフ以外の地味練。
昨日の続きで、Baycurrent Classic(練習日)を振り返ります。息子にとって1番良かったのはAldrich Potgieterプロのレンジ練習。本日初日はスコアを崩してしまったようですけど残り3日間で挽回して欲しい。
息子は分かった。じゃあ、わたくし父とって一番良かったのは? ダントツで、Mike Thomasプロですね(注: 見間違えでなければ)。そうです、Justinのお父様で地元Kentuckyのゴルフクラブのヘッドプロを務めていらっしゃる。日本のメディアでもお父様のインタビュー記事がありますけど、尺が長いインタビューをAJGAが行っております*1。ジュニアゴルファーの親として学びの宝庫。ヘッドプロとして数多くのジュニアゴルファーを指導し、その親御さんとも接してきておられる。その経験を踏まえてお父様。
「子供への接し方が良くない親を見ることの方がずっと多いんだよ、良い接し方をしている親よりもね。 そして面白いことに、新しい生徒が来て、その母親や父親が連れてきた時、たいてい父親なんだけど、父親はいつも "ここで待っていればいいんですよね" と言うんだ。 僕は "いやいや、出てきてください。一緒にティーグラウンドまで来てほしいです" と言うのさ。すると、みんな驚くんだ。僕が親に外に出てほしくないと思っていると考えているから。でも僕がそうする目的は、その親子2人がどうやり取りするのかを見たいからなんだ。5分もすれば分かる。僕が若い生徒に質問すると、その子が最初にすることは親を見ることなんだ。そこで僕は "いやいや、僕があなたに聞いているんだよ。僕を見て。あなたの意見を聞きたいんだ" と言うんだ。 そうすると、その親子の関係性がすぐに見えてくる。 もちろん、僕はこれをキャリアの中で何千回も見てきた。そして、会員ではない膨大な数の生徒を教えてきたおかげで、会員の親にはなかなか言えないようなことも、そういう親御さんには率直に伝えることができる。"僕はこの子を2歩前に進めようとしているのに、あなたは1歩後ろに戻してしまっています" と。"これがあなたの役割です" と言うんだ。親の役割は、できる限り精神的、経済的に(原文: emotionally and financially)子供を支えること。 そして、ゴルフを上達させ、ゲームを理解させることは僕の役割だ。親にできることは、子供を支えて、前向きでいること。それが親子関係にとって最も重要なことだと思う。 そして、教師(原文: teacher)としての僕とその子との関係では、僕の役割は彼を上達させることなんだ」
ん... 私は実践できているだろうか... "精神的、経済的に子供を支えること" ママが隅から隅まで全部やっているような気がする。Baycurrent ClassicでThomas親子を拝見させていただいて、昔も今も変わらない関係なんだろうな、と。8番ホールのグリーンから9番をホールアウトするまで、その組に付いて行って、私の目はどうしてもMikeさんに向いてしまう。終始、笑顔。そしてホールアウト後に、"U.S. KIDS GOLF WORLD CHAMPIONSHIP" と書かれたピンフラッグを手渡してJustinと息子が会話をしているところを斜め真後ろ2,3メートルの距離でMikeさんが見てみておられて、こちらにグッドサインをされていた。お二人がUSKidsの試合に出られていた当時のことを一瞬でも思い出していただけたのでは、と私は思う。会場入りする前に発した「サインに意味はない」という息子の言葉。その真意をそこで見た、と言ってしまったら大袈裟か。
私はそもそも教えた経験ゼロなので、全英アマと全米アマという男子欧米勢の半端ない層を突き破ろうと考えている息子を技術面で指導することは100%ない。Mikeさんは自らの立場を教師(原文: teacher)として捉えているので、技術指導だけではなく、精神的にも側面からサポートしているのだろうけど、アメリカ男子ゴルフ世界では親と教師・コーチの役割を明確に分けている。で、その親が精神的に支えることはおろか削いでしまっているのなら恐ろしい限り。反省。Mikeさんは高次元で両立されておられる。それが出来たのは、数多くのジュニアとその親に接してきた経験があったからだと思う。
そんなことを考えながら、Mikeさんを横浜カントリークラブで見ていたわけです。「Mikeさんに日本ジュニアゴルファーの親が聞く」みたいなイベントがあったら良かったのに。私が一つ質問できるとしたら何にするかな。これだな。
「自分の競技人生をある意味捨てて息子に捧げよう、と決めた際に戸惑いはなかったのでしょうか」
なぜこの質問か。アメリカ在住のライター、武川玲子さんがALBAの記事のなかで、"あるときマイクは自身のプロゴルフ人生を諦めて、「すべてジャスティンに与えよう」と方向転換。二人は毎日コースで過ごし、「父との練習の終わりにはチップ&パットコンテストをした。“お金”を賭けてね。並ぶ1ドル札を勝ち取ることが僕の課題だった」と勝つことに必死になる日々を送った" と書かれていて、やっぱりコースで過ごさなきゃな、コースの方が楽しいよな、と思いつつ、前段の部分に引っかかるものがあったから*2。親と子、プロゴルフの世界を目指す、という点で共通点があったわけで、我々親子とは全く背景が違うけど、自分自身にかけていた時間や精神的なものを、子に向ける、という判断がなぜできたのか、そして現在、側から見れば成功を収めたと思われるわけですけど、後悔はなかったのかと。
AJGAによるインタビューのなかで、Mikeさんは子供の情熱を大事にすることを指摘されておられた。それは教えられるものではないと。その話をされた上で、先にあげた子供に対する親の態度、役割について語られていたのです。私なりの表現を用いると、情熱を育む親と情熱を冷ます親。今回のBaycurrent Classic。短いですけど、世界の第一線で活躍するプロゴルファーたちと息子の直接対話。息子のゴルフに対する情熱をさらにデカくしたのではないかと思っております。そして、親としての私の情熱はMikeさんのおかげでさらに高まりつつあります。ただ、息子を除いた自分自身の人生の歩みにおいて未練というか後悔というか、それは気になるけれど。
*1 “Mike Thomas: Coaching, Parenting and the Game of Golf | Golf’s Next GEN,” YouTube: AJGA Golf, 2024.11.23. なんでこんな素晴らしい動画が再生回数200回にも満たないのか(本日時点)。高いレベルでプレーするジュニアゴルファーの親として何を一番覚えていますか? との質問に対してMikeさん「そうだね。実はここには妻を呼んだほうがよかったかもしれない。ほとんど全部、妻がやってくれたからね。僕はクラブで1日10時間、12時間働いていたから。たぶんそのとき彼は13歳にもなっていなかったと思う」。続けて、当時の(13歳ちょっと前?)試合に対する考え方が披露される。「年齢の上のカテゴリーでプレーするときは、"トップ10、あるいは大会によってはトップ20に入れば、それは十分いい結果だよ" と、いつも言っていた。それは彼にとって学習経験だった。だから、それぞれの大会から何を持ち帰れるか、何を改善する必要があるのか、何を学んだのか、そういうことを考えていたんだ」とMikeさん。我が息子は年上との試合を入念に避けてきた(注: わたしの判断)。中学生、高校生になったら話は別。Tiger Woodsプロも年上が参加する試合にどんどん出ていたが、息子の性格上、そしてまだこの年齢だと本質的な意味では何も、と言ったら大袈裟だが(いや、そうでもない)、学びはほぼない、というのが、考えまくったすえの私の結論。楽しみや友達づくりは別として、上を目指すならデメリットの方が多いと確信している。ましてわたくし父もプレーするとなると。ちなみに、Justinが何か大きなことをするだろうとMikeさんが本当に思ったのは、Qスクールを通過してからだった。それでもPGAで1勝をあげるまでは確信できなかったそう。ジュニア時代にタイトリストからボールやグローブ、シューズをもらった時の対応のくだりも、多くの親にとって参考になるはず。JustinはUSKids常連でしたけど、親がキャディーできる試合はよくないとも。子供が自分で考える機会を奪う可能性があるから。私は全く奪ってきていないどころか、全ての試合で息子に考えさせまくってきて私は文字通りバックを運ぶだけ。
(一番右がお父様?)