2025.4.6
春休み合宿2025@沖縄
2025.4.6
春休み合宿2025@沖縄
(子と親)
3月の世界ジュニア予選の前に決まったゴルフ合宿。ようやく、その週末が訪れました。息子はジュニアさんとほぼ半年ぶりにラウンド(レッスンや試合等は除く)。お相手の一人は息子の1学年上の世代を代表するお兄さん。もうお一人は先日の世界ジュニア予選の同組で息子をスコア的にもメンタル的にも追い込んだ1学年下の弟さん。
お二人に挟まれて息子が何かを感じてもらいたい。そして親御さんとお話しがしたくて親子3人で沖縄に。ツアーも開催され、ジュニア料金じゃないと回るのに躊躇してしまうゴルフ場。カートでも2回の夕食の席でも、日付が変わってからのパパとのサシ飲みの席でも聞きまくりました。内容を語るのは控えます。最後の方は軽く酔い、まとまりのない私の人生相談に付き合っていただきました。もっと聞けるチャンスがあったのに私があれやこれやと喋ってしまう。なんという酒の力。
ご兄弟のプレーと親御さんの姿を見て、息子とゴルフに対する私の接し方の密度がいかに薄いのかを痛感させられました。軸がない、と表現しても良いかも。視野も狭い。数年後、数十年後の、理想の、あるべき家族の姿が描けていない。
今、目の前のスコアではなくて、コツコツと日々積み重ねてきたものの差が、息子のスイングと比較すると明確です。5、6歳の時に比べてゴルフ時間が減ったとはいえ、私なりに気合い入れて、自ら学んだり、日々先生からいただいた指導内容を反復したり、地味練&親子ラウンドを重ねてきたつもりです。でも、日頃、我々親子の姿を近くで見ている方々からは、「球数制限なんて意味がわからない」「上を目指すなら、お父さん(私)のプッシュが弱すぎ」「ゴルフ時間を今更減らすなんてゴルフ好きのR君に対して無責任」「?ちゃん(注; 中学生ながらツアーに出場、名のあるジュニア大会で優勝、スイングの質や身体の強さについてこれまで見たジュニアのなかでダントツと評する賢人たちは数知れず)の小学生の時に比べると、練習量は1/10ぐらいだぞ」「(それとは反対に)R君がプロになりたいと言ってないのにそこまでやる?」など、励ましの言葉をいただいてきました。
今回、ご兄弟の日頃の練習を見せてもらうべく、ラウンド後に図々しくも日々練習されているレンジに行かせてもらいました。息子もお二人の横で練習。お兄さんはテーマを持って遊びの要素も交えて自ら考えながら球打ち。息子はその横でナイスショットを求めてフルショットばかり。納得した弾道が出たら次の番手へ。途中、お二人と喋りながらアプローチ対決。その時点で結構な数、球を打っていて、「もういっぱい球打った。しっかり練習できた。今日はラウンドもしたし」と息子。夕食まで時間があったので、また後ほど、と伝えて先に切り上げて、近くの鍾乳洞に。でもお二人はようやく準備運動完了、ここからスイング作りの本番練習。その内容まではさすがに図々しすぎるので見学させて、とは言えません。
これが毎日積み重ねられるわけですから、息子との差は広がるし、数年後にはもう縮められない差になる。確実に。量も内容も違うわけですから。
親御さんはR君もだよ、とおっしゃるかもしれませんが、ラウンドしているお二人の姿は息子と比較にならないほどゴルフに向き合っている。トップ・オブ・ザ・トップを目指すのなら、子供の自発性や親の覚悟に関して私の考えは浅すぎると確信した2日間。私も含めて息子はそもそもそこを目指しているのか、という悩みもあります。相手が相手なので比べること自体失礼ですが、今の我々の状況はなんだか中途半端な感じがします。
この中途半端な私の態度は息子にジワジワと伝わっているはず。これだ!、と親が覚悟を決めないと何も始まらないかも。うちは子供の自発性を大事にするぞ、というのも一つの覚悟のあり方かもしれないけれど... うちは何か一つを極めさせるぞ、でも途中で極めつつあるものを自ら捨て去ってでも取り組みたいものを自分で見つけたらそれで(が)いいじゃん、と考えるのも一つ(我が家の方針?、お金と時間がかかるゴルフじゃなくてもという気持ちが無きにしも非ず)。満遍なくありとあらゆるものを学ばせなくてもなぁ、というのも一つ(わたくしパパの意見?)。覚悟までいかなくても何も方針がないのは日々の時間がダラダラと流れて勿体無い。うちに限って言うと、ゴルフ時間の内容に関しては、2、3年前の方が濃い。ゴルフに限定すると1日1日の充実感が今は薄い。
今回の春合宿。とあるパー4の2打目。弟さんがベタピンで、息子はグリーンをなんとか捉える。
とある別のホールのグリーン上。1学年しか違わないのに息子より遥か後ろからティーショットを放つお兄さん、バーディーチャンス。1学年下なのに息子と同じティーから打ち続ける弟さん、バーディーチャンス。息子はピンから離れたところからナイスタッチ、でも悔しそうな表情を浮かべて、お先に、と打ってカップインせず…
どちらも息子の目には溢れんばかりの涙。お二人に気づかれないように、ずっと下を向いて次のホールに。
親子共々、ゴルフに対する向き合い方がより良いものになる、そんな予感を抱いた合宿。こちらは得てばかり。逆にこちらから何か提供できたものはあっただろうか。
これまで特に年上のジュニアさんには一緒にラウンドしても得るものがない(少ない)のでは、と思ってラウンドをこちらからお願いするのは躊躇しておりました。でもゼロじゃないと、勝手ながら今回、思いました。
2日目、最終ホール。お兄さんのショットは番手選びで迷われてグリーン手前のホットバンカーに。お兄さんの遥か前からティーショットを放った息子は、次に持つ番手も短く、楽々パーオン。そのホットバンカーに吸い込まれたボール。アドレスが砂の中でできず、両足は窪みにできたつま先下りの土の上。ボールは壁近で1/3程度沈んでいる。お兄さんに聞こえたかどうかは分かりません。息子「R(自分の名)なら一発で出せる」。いや、息子じゃ、120%出ない。100回打っても、1回も出ない。あれはプロでも難しいと思われます。あの沈み方と顎の高さとボールの位置、アドレスだと、横か、もしくは跳ね返ってボールがバンカー後方にコロコロと転がれば次は出せるというもの。
何もかも足元にも及ばない息子ですが、この負けず嫌いの態度は、ほんの、ほんの、ほんの少しでもお兄さんの今後のゴルフに良い影響を与えたかもしれない。言葉だけでの投げかけでも、そう思いたいです。弟さんからもお兄さんからも、またRとラウンドしたい、と言ってもらえるような時間が過ごせていたら良しとしたい。それを心がけて合宿に臨みましたし、息子に伝えておりました。次につながるラウンド。でもその前に、わたくし父のゴルフに対する姿勢がちゃんとしたものにならないと、ご一緒することも難しくなってしまう。しっかりと考えて向き合いたいと思います。