2025.4.20
東日本決勝、6日前
2025.4.20
東日本決勝、6日前
(ピンは写真のさらに左)
今日はラウンドレッスンでした。ジュニアスクールではなく大人に混ざって。他のジュニアさんや親御さんがいない環境は肩身が狭いです。
アプローチは主に低い弾道の練習。私と2人だと常にキャリーでピンを狙うべく上げたり、技術がまだないのに低くてキュキュっと止まるように打ったりするので(実際、止まりません)、レッスンの時間は貴重です。グリーン周りで60度しか使わない息子。転がしが上手くなってきたような気がします。今のところ試合では使わないのでしょうけど。試合でドダフリしたり下を潜ってショートしたら、転がしにも目を向けてくれるはず。試合の前に気づいて欲しいけど、頑固な息子に伝える手段がない… 多用してくれたら。
ショット練習では目標方向にしっかりアドレスすることに注力。自分の意識よりも実際に向いているのは右。放置するとドローヒッターの息子はインサイドアタックの傾向がより強くなってしまう。スイングプレーンはだいぶ改善したようです。意識せずともプレーン上。悪い時の状態に戻らないように、まずはアドレス。次にアドレス。次もアドレス。そして弾道をイメージして、リズム&テンポ。短いドライバーでもキャリーが出るようになってきました。短いので遠く立ち過ぎないように。
パターについては、パッティンググリーンでの姿を見る限り悪くなさそう。押し出す感じは消えたかな。地味練の成果でしょう。どんなスピードのグリーンにも合わせようと練習に励む。課題はこちらもリズム&テンポ。入らない時は打ち急ぎが多い印象です。
一週間ぶりのラウンドはパープレー。来週の世界ジュニア予選の距離に合わせ、さらに雨風もないとはいえ先週よりもスコアが断然良い。5日連続でゴルフしていないのに。昨日の過ごし方が良かったのか、あるいは、それまでの地味練の成果が忘れた頃に浮上してきたのか。ただ最終18番のロングホールはバンカー越えで2オン、3パット。一緒に回られた大人ゴルファーさんとお姉さんはベタピン。息子にとっても良い勉強になったと思います。息子に話を戻すと、18番ホール、かろうじてグリーンに乗ったのに、超ロングパットが超ショート。私ならパンチが入ってグリーンの外かな。超ロングで上り傾斜が強い状況でも、クラシックL字の芯で捉える練習が明日から取り組むべき課題に加わりました。
朝から夕方まで全くプレーしないでゴルフ場にいると色んなことを考えます。時間がたっぷりある。昼過ぎから頭をよぎったのは、教えることについて。
私は教える仕事もしていてそこで感じていることでもあり、自分が学生時代に感じたことでもあるのですが、こっりゃ溜息がでるほどすごい、と思わせてくれる先生ほどアレコレ伝えないという点があるのかなと。院生時代、その道で世界的に著名な先生に半年間指導を受けた時、知識も経験も豊富だからこそ沢山色んなことを教えてくれるのかなと思いきや、「先生、私のこの考えはいかがでしょう?」と聞いても、「筋はいい。特に〜が」。私の発表を聞いておられても、ふむふむと頷かれながら最後に一言。「ひとつ、〜だけは良く考えておけ」。これまた学術世界で多大な業績を残された先生に5年近く指導を受けた時も、基本、あまりフィールドバックされず、ピンポイントで一言、指摘していただくのみ。それを持ち帰り自分で輪のように広げていく。その一言の意味の深さが後になって分かってくる。
指導に不安があるとおそらくアレもコレも伝えたくなってしまうんだろうなと思います。私もかつてそうでした。お金をもらっている立場だから持てる限り伝えようと。主は教える立場の人間… ここでの時間的密度の高さを規定するのはその後の活動量であって知識の共有ではおそらくない。その場での生徒の満足に注力しない姿勢。
息子のラウンド中、ゴルフに置き換えて考えていたら一つの記事が思い浮かびました。松山英樹プロがイベントでジュニアにアドバイスした内容をまとめたもの*1。そのなかで松山プロは、「いまのジュニア選手たちには、それぞれコーチや指導者もいる。僕の話を必ずしも鵜呑みにしなくていい」と語られたり、自分の癖を気にしていたジュニアさんに対して「そこは直さなくていいよ」とアドバイス。そのジュニアさんは「はじめてそう言われました」とのお答え。
欠点を指摘するケースはもちろんあるけれど、いいところを見つける。そこを本人に顕在化させる言葉をかける時もあれば、状況によってはそれすらせずに眺めるだけ。教える立場でずっと観察してる。そして時間が経って「そこ、いいね」。はい、終わり。
私は息子に対して真逆のことをやってるな、と思いながらも、言わないと分からんだろう、とも感じて、何かとうるさい父。試合前になるとそれに拍車がかかる。今回は理想の先生像を思い浮かべながら息子自ら考え&気持ちよく試合を迎えてもらいたいなと自分に言い聞かせております。果たして出来るかどうか… 悲しいかな、昨日は出来ていない。今日は先生に接した後ですから真似して出来ている。明日は?
*1 "Play Golf with Hideki Matsuyama イベントレポート," 公式ウェブサイト: LEXUS, 2024.1.23. 同じイベントのなかで松山英樹プロはリズムの重要性に触れておられます。安定したショットを繰り返すコツについて。「リズムよく振ること。… そのためには(打つ前の)ルーティーンも大事にしないといけない。試合で緊張する場面でも、毎回同じ、一連の動作をたどれば緊張が半分になると思います」。練習で出来てるのに試合になると難しい。試合までにリズムを整えていきたい。