2025.10.25
カラスは黒
2025.10.25
カラスは黒
("ゴルフ好きパパのショートケーキ")
わたくし父は今日で4?歳になりました。ゴルフ暦5年ほど。息子のラウンドレッスンと試合、お友達とのラウンドを除くと、ほぼほぼ、レンジでは息子の隣打席で球を打ち、ゴルフ場では2サムで親子ラウンドしてきました。動きまくった後に運転するので体力的にキツい。ジュニア同伴なので周りに気を遣いながらのゴルフ。息子と自分のゴルフに考えを巡らす。そして息子とオチのない対話を重ねるので頭も疲れる。何度も頭に血がのぼる。
先日、先輩ジュニアの親御さんから投稿に関して「雑誌のコラムを読んでいるかと思わせるブログですよね」とお褒めの言葉を頂戴し、やりとりさせていただくなかで「平和な感じが伝わってきますけど…」と仰っていただいたのですが、現実は違う。
「うちは『カラスは白だ』と父が言ったら黒が白になる家でした。あるとき『返事がない!』と怒りだし、クラブを折って燃やされました」
これはレジェンド中嶋常幸プロのお言葉*1。うちはクラブを折ったり燃やしたりはしないけど、当初と違って平和な感じが少なくなっているような気がする。特に親子ラウンドで私が叩きのめされるので、息子の成長を感じて嬉しい一方、イライラ感が出てくる。叩きのめされ方が最近エグくなってきて、容赦ない。現場では父のイライラ感は高まるばかり。
たとえ論理が通っていても、技量で遥かに劣る父の言葉には説得力がないように思えてくる。そもそも教えた経験がゼロなわけで。その場では何を言っても聞く耳持たずか。いや、意外と聞いていて息子の思考に刺激を与えているはず。父の話を、表から裏から横から上から下から斜めからチェック、調整している。最初の父のアドバイス、忠告は最終的に様変わりしている、ようにみえる。
うちは『カラスは白だ』と父が言ったら「それは白鳥の間違いでは?」と返される家です。あるとき『返事がない!』と怒りだし、その後はずっと無言のままで最終ホールを終えてクルマに乗り込む。
完璧なまでの親子二人三脚にしろ、外の師匠に支えてもらうにしろ、当たり前のこと、大事だと思われることを現場で声に出して何度も繰り返すのは避けて通れないと思う。特に親は我が子に対して強くでてしまう時がある。その多くの場合、子は反発する。なぜか。ゴルフの文脈に限って考えると、親がプロゴルファーでない限り、お金をもらってレッスンした経験はゼロに近く、小さい子であってもそれを感じ取っていることがその背景のひとつにあるのでは。
中嶋常幸プロと父の巌さん。"平手打ちが日常茶飯事の、凄絶を極める父子の闘い" 本日の我々の親子時間は平和でした。なぜか。親子ラウンドしなかったから? これだと寂しい。
中嶋常幸プロの振り返り。
「今思うと、父の指導にも、たくさん工夫がありましたし、たくさん疲れさせられました。…僕のゴルフは、父と僕との合作です。今ではそう言えるんですよ」。
今更ながら、4?歳、1年のテーマのひとつとなりそうです。
*1 “【ターニングポイント】中嶋常幸「人生はもがくのが醍醐味。僕はそう思って生きてきた」,” Myゴルフダイジェスト, 2021.11.30. 他のメディアで長尺の動画がある。"【中嶋常幸 #1】冗談じゃない!から高校中退|憧れの存在を追って,” YouTube: SHOVEL SPORTS, 2025.4.12. そこでは父との関係に加えて、高校や大学に入ってゴルフをする負の側面をあげておられる。「例えば高校に入ったら高校3年まで待たなきゃいけない。大学に入ったら大学卒業まで待たなきゃいけない。その、例えば大学2年で、今だ、と思ったときに、4年まで待たなきゃいけないとなると自分で決められないわけじゃん。ところが自分が高校を一言、先生の一言でやめたところから、常に自分にね、こう、いつなのかは必ず自分がチョイスできた」。