2024.7.23
試合に向けて
2024.7.23
試合に向けて
(木陰でもコントロールショット)
試合に臨む際のクラブセッティングがようやく決まりましたが、1点悩みがあります。それは、PWとSWのロフト角の差がありすぎること。PWが48度、SWが56度。その差、8度。56度で届かない距離をPWで打ち分ける必要があります。52度があればなとは思います。普段、感覚的にやっていましたが試合直前となると、練習ラウンド前とはいえ、ヤーテージと睨めっこしながら、この短いPar3は何で打つか、2打目はこのぐらい残りそうだから何番で打とうかなと親子共々、頭を悩ませております。
試合1週間前で今さら感はありますが、本日きっちり距離を決めて70ヤード以内の距離を打ち分けられるように、ライやグリーンの状況にもよりますが5ヤード刻みでコントロールショットを打ちまくってきました。普段からやれば良いのに... まるでテストを直前に控えた学生とその親のようで、一夜漬けならぬ瞬間漬けでございます。
ただ言い訳がましく聞こえると思いますが、PWとSWの差があるのは技量を磨くのに良いのではないかと思っておりまして、これまでコースに出ると息子の感覚にたよって主にPWでコントロールショットしてきました。52度をあえて使わない(試合となると使いたくなります...)。52度で気持ちよく振った方がその距離を打てたとしても、使いません。その背景にあるのが、Tiger Woodsプロの考え方です。Tiger Woodsプロがクラブについて詳細に語っている動画(記事)がPGA TOURの公式サイトにあります*1。そのなかで、"Club thoughts" の項目で、PWについて興味深い説明をされておられます。要点だけ訳します。
「60度を手にしたのは高校生の時。56度で何でもやった。僕のPWは50度。PWが44度、45度なんて奴がいるけど、ウェッジ4本体制は理解に苦しむね。Bahamasでは、89ヤード、95ヤード、どちらもPWを使ったよ。僕にはそれができる。ソフトでスピンのかかるボールを使っているし、短いショットは簡単さ」
2人を並べて説明するのも気が引けますが、Tiger Woodsプロと息子が異なるのは、息子が60度を愛用し始めたのは5歳の時。その時から52度をセットに入れた時期はありましたが(吊るしのセットに最初から入っているので)、全く使用せず。Tiger Woodsプロの影響を真に受け、短い特定のクラブでコントロールショットを磨くことが必要ではないかと強く感じておりまして。そもそもジュニアクラブのPWのロフトは寝ている傾向にあり、50度とまでいかなくても、48度前後はあります。なのでほぼタイガーロフト。
飛距離も日に日に伸びてきて、これまでPWでコントロールショットしていた距離は、56度で打ち分けるようになりました。PWでコントロールショットする距離もだいぶ長くなりました。一方、50ヤード以内は変わらずほぼバウンス4度の60度。横で見ていると、下をくぐらないように、そして距離感が出づらいのでPWと56度をもっと多用して欲しいとは思います。Tiger Woodsプロですら、インタビューにあるように、90ヤード前後をPWでコントロールすることもあるわけで。56度を使わずに52度でコントロールショットを磨くという選択肢もあるのかなと思います。どちらにせよ、Tiger Woodsプロは、飛距離ギャップをなるべく少なくして、さらには多様な弾道を打つためにも、ウェッジを増やす、という考えではありません*2。ある特定のクラブで細かな距離も弾道タイプも打ち分けられるように技量を磨くという考え方。現在、前者の方が圧倒的主流でしょう。でもTiger Woodsプロはそれに対してかなり批判的です。
私自身は50度のボーケイウェッジを入れて、Tiger Woodsプロを擬似的に真似しております。息子はさらにSWとのロフト差がある48度のPW。試合でなければPWのコントロールショットは何も気になりませんが、試合となると52度を持たせたくなります。ただここは考えを変えずに、やり方を突き通して、このままで。
*1 Wall, Jonathan, ”ARCHIVE; Tiger Woods talks equipment testing," PGA TOUR, 2018.1.23. "Testing process" では、アイアンのフィーリングについて述べられています。「フィーリングはとても大事。ターフを抜ける時のパフォーマンス、それがフィードバック。手、前腕にそれが伝わってきて、何が生じているのかを感じ取るのさ」。アイアンのフィーリングと聞くと、私はフェースがボールに当たる瞬間をイメージして、「このアイアン、打感いいね、柔らかい」などと表現してしまいますが、芝とクラブの接触をイメージされておられる。このアイアン、抜けがいいね、と時折プロっぽい表現を真似している息子ですが、これが打感なんですね。
*2 Scottie Schefflerプロのウェッジ体制は、50、56、60(例えば、"Scottie Scheffler WITB 2024 (March)," GolfWRX, 2024.3.5.)。PWは、Tiger Woodsプロ仕様のTaylorMade P7TW。PWをアイアンセットではないウェッジに変えておられない。PWと50度。このPWのロフト角はTiger Woodsプロのものとは異なるのかなと。50度と56度で数字上の差は大きいですが、52度だと飛距離の階段が綺麗ではないとか、出したい弾道が... などと、Tiger Woodsプロの考え方とは違うような気がします。