2024.5.11
古典に、レジェンドに
2024.5.11
古典に、レジェンドに
(中を通っただろうか)
YouTubeでゴルフのレッスンばかり見ていると頭が混乱します。どれも正しいように聞こえて、でもそれって別の人が言っていることと矛盾しているなぁ、と思うこともしばしば。それはそれで両方成立している場合もあるのですが、私の場合、どうしているのかというと、せっかくなので知識としてストックしておき、先生のレッスンで指摘された点だけ実践に活かすようにしています。息子もそうで、レッスンの内容しか意識して取り組んでいません。
頭に知識めいたものがあるとどうしても試してみたくなる。でもそれをやるとグチャグチャになるので動きとしては取り入れない。やはり長期でスイングを見ていただいている信頼できる先生にかなうものはありません。そうはいっても、どうしても試してみたくなるものがあります。それが伝説のプレイヤーによるアドバイス。例えば、息子が敬愛してやまない、L字パターの名手、Ben Crenshawプロのご著書『理想のゴルフ』*1。1978年出版。入手困難になりつつあります。本書には「感覚」という言葉が何度もでてきます。
パッティングについて。肝は、「しっかり打つ」こと。具体的に言うと、強く打つ&送り出す、こと。感覚的には、「“ボールの中へ、パターヘッドを通してやる” 感じのストロークをせよということだ(p.204)」。それによって、グリーンの状態、とくにカップ周辺の状態に影響を受けづらい「力のあるボール」が実現されるとのことです。
ショットについても、ボールの中へヘッドを通す感覚が大事だと。「“打つ” 感覚よりも “中を通す” という感じでスイング(p.172)」。クラブヘッドがボールの中を通るという感覚。左サイドでスイングをリードし切るためにも必要だということです。パッティングでは若干、打つ感覚も必要があるとも受け取れます。巷で言われていることと何だか違う印象があります。
本日はいつも知見をいただいているパパとInstagramの話になりました。ジュニアゴルファーの皆さんのInstagramばかり見ていると、「おっ、みんなめちゃくちゃ練習しているな」と思って、うちの子も...と。私にとっては、日々緊張感が生まれる一方で、うちもやってるぞと力が入りすぎてしまう側面もあります。繋がりが得られるということだけでなくて、「こういう練習方法もあるんだ」「こんなクラブあるのか」「いいなこの練習器具」などと参考にしながらも、冒頭のYouTubeと同じで、あれやこれやと試したくなり頭もごちゃごちゃに。
そうなったら(私だけかもしれませんが)、レジェンドに。Instagramでいえば、Jack Nicklausプロ*2、Tom Watsonプロ*3、Nick Faldoプロ*4など、往年のプレーヤーのアカウントを別垢、サブアカでフォローして定期的に目に触れる状態を作っておくと、また違った意味でゴルフに出会って幸せだなと感じる時間が訪れるかと思います。
*1 Ben Crenshaw (1978),『理想のゴルフ:強くなるための基本と実践』, 日刊スポーツ出版社. 本書は、日刊スポーツの連載をまとめたものです。構成は土井新吉さん。計130回の連載からスイング論に関するものを抜粋。冒頭でBen Crenshawプロはこう述べておられます。「...基本に還っての、不断の努力が不可欠である(p.8)」。基本に還る重要性をプロになった後も感じ続けていられたのは、コーチであるHarvey Penickプロの存在だと強調しておられる。Harvey Penickプロの言葉。「セット・アップとライン・アップがきちんと出来れば、そのショットの半分以上は成功したといえる(p.8)」。
*5 Butch HarmonプロのレッスンDVDや動画で頻繁に名前があがるLee Trevinoプロ。公式のアカウントではないかもしれませんが、新しい投稿をぜひ見たいです(Lee Trevino, Instagram.)。レジェンドのファンのアカウントも、当時の貴重な写真や映像、報道記事などがあったりして触れていると心が落ち着きます。例えば、leetrevinofans, Instagram.