2024.2.28
Jon Rahmくん、7歳
2024.2.28
Jon Rahmくん、7歳
(道具によってもスイングがつくられる)
また最近になってプロの幼少期のスイング動画を見返しております。プロご自身がジュニア時代を振り返る動画が米国ゴルフダイジェストのウェブサイトにあります。なかでも、道具とスイングという観点で目を引くのが、Jon Rahmプロの “Swing Evolution” *1。
7歳頃のスイングを見てご本人は笑っています。「オーバースイングとストロンググリップ。ジュニアのみんなと同じさ」。手にはお父様の5W。長いですし、さすがに重たそうに振っています。「これはドライバーとして使っていた。大学に入るまで自分にフィットしたクラブを持っていなかったからね」とJon Rahmプロ。その後、シャフトをカットしたり、リシャフトしたのかは分かりません。6,7歳の頃に使用したアイアンについては映像がここではありません。
この動画で学べるのは、直接的には言及していないのですが、その弊害について。12,3歳のときにコーチの指導のもと、オーバースイングを3/4スイングになんとか修正したそうです。この時期のオーバースイングは7歳の時とは質が異なると思いますけども。14歳の頃には、スローテンポで3/4スイングを身に付けておらる。7歳の映像と今のJon Rahmプロのお姿から想像するに、同世代のジュニアゴルファーと比べて身体が大きく強かった。それでも振り切れない。トップの位置が不安定。バランスも崩れる。身体がねじれる。ご本人が笑いながら動画の冒頭で再現しています。7歳のJon Rahmくんが自分に合ったクラブでゴルフをし続けていたら、どんなゴルファーになっていたんだろう。
動画の最後の方には、プロ転向して間もないJon Rahmプロがフェアウェイから3/4スイングでボールを打ち抜くシーンが出てきます。ご本人も納得のスイング。その手には5W。当然のことながらお父様の5Wではなく。
*1 “Swing Evolution: Jon Rahm,” Golf Digest. 米国ゴルフダイジェストのシリーズ “Swing Evolution”。他にも、全米オープンを制したGraeme McDowellプロの6,7歳頃のスイングも見れます。Jon Rahmくんとは違い、横振り。「ちょっとシャフトが長いな」とご本人。Tommy Fleetwoodプロの8歳(安定感抜群)、Collin Morikawaプロの16歳頃(絶妙なテンポ)、Justin Thomasプロの2歳(5,6歳頃には重たそうなクラブをなんとか振り切っている)のスイングにも触れられます。昔のスイングについて、「これはマズい」と語るプロもいれば、「このときの方がスイングがいいな」と評するプロもいらっしゃる。スイングの変遷を本人が説明するという貴重な動画です。やはりジュニア時代にスイングの大部分がつくられてしまうのだなと感じます。ジュニア時代と本質的・根幹的?なところは変わらない。大人になってそれを大胆に変えるのは、あまりにもリスクが大きい。癖の修正ですから。Jon Rahmくんですら12,3歳の頃に修正したわけで。