2024.12.14
IMG世界ジュニア日本予選
2024.12.14
IMG世界ジュニア日本予選
(60度ウェッジ、レフティ用)
来年のIMG世界ジュニア国内予選の日程が発表されました*1。1学年上のお兄さんたちとは勝負にならないよね、と息子と話し合って今年は参加しませんでした。試合に出る以上は勝ちたいね、ということで回避。試合でしか得られない課題、楽しみ、技量などがあるわけですが、失うものも大きいかなと思いまして。自信とお金。
今夏はUSkidsの世界大会に出る計画を立てていたので、もし万が一アメリカに行けることになっても、一夏に2回もアメリカ行くとお金がかかりすぎです。それに、1学年上の子に勝つためにはドライバーのシャフトを伸ばさないと全く勝負にならないし、そもそも飛距離以外に決勝に進むジュニアさんとあまりにも差がありすぎる。結果的に今年の美浦でのスコアを振り返ると、参加してたら息子は悔しさを通り越して自信をなくしただろうなと思います。昨年の美浦での決勝は土砂降りだったそうですがあの優勝スコアをあの状況で出すのは息子には無理でしょう。
ここ最近の男子U6の歴代チャンピオンは世代が上がっても常に代表に選ばれておられますが、親と常に仄々のラウンド・練習している息子だとまとまったスコアが出せず(悲しいかな、USkids世界大会で証明済み)、試合となると身構えてしまいます。まだまだ時間を割くのはゴルフというよりトレーニング(遊び)なので。加えて、始めた年齢が早いという意味で、先取り学習ならぬ、先取りゴルフをしてきている側面が強いので心配にはなります。
次元が全く異なるので引き合いに出すのも気が引けますが、後から抜かれるという危機感は日本アマチュアゴルファーの頂点、JGAナショナルチームでも共有されていそうです。2021年JGAナショナルチームの合同慰労会でGareth Jonesヘッドコーチがメンバーにメッセージを伝えています*2。そのなかで後発組の話があります。
「良いことを達成するためには時には時間がかかることを忘れないでください。早くから成果を上げてきた人が、後発組がよく手にするような成功の高みに到達できるとは限りません。最後までゴールを焦らず、自分のスキルを磨き、結果を評価し、プロセスを改善し続けることです」
ナショナルチームですら先発組? ナショナルチームに入らずに同世代で突き抜けた成果をあげたプロは数知れず。ましてや低年齢のジュニアの試合であれば、そもそも実力があるのに参加していない子もたくさんいるし、小さい頃から試合に出ていて徐々に力をつけて上位にくる子もいっぱいる 。そして、アマチュアの頂点のひとつの指標でもあるナショナルチームに入っても、その後プロとして“成功の高み”に達するかどうかは約束されていない。
そうは言っても、低年齢の頃から実績を重ねて、プロでも飛び抜けた成績を収めているゴルファーも国内外にいらっしゃる。アメリカの低年齢ジュニアが数多く参加するUSkids世界大会に今夏、参加して実感したのは、少数ながらも低年齢から身体トレーニングとゴルフの技量向上のメニューをしっかりと取り組んでいるジュニアがいる、ということでした。練習場でのグループトレーニングというレベルではなくて。楽しく、わいわい、という感じでもおそらくない。毎日、たんたんと時間をかけて取り組む。彼らの姿を見ていると、後発組は追いつけないんじゃないか、と感じてしまうところが正直あります。圧倒的に身体が強い。その上で、優勝とまでいかなくても上位に入ってくる。小さい頃から芝で遊びまくっている。先発組がそのままカレッジゴルファー、プロとなって活躍しそうだ、という印象の方が個人的には強いのです。アメリカも昔と違ってだいぶゴルフの早期教育化が進んでいるという話も改めて現地で聞きましたし。
年度が変わると息子はUSkidsのステータスを満たしていないので来年夏は世界大会に出場できそうにありません。5月のヨーロッパ選手権には出れる資格がある。そこで良い成績を収めると、再来年の世界大会に出場可能です。息子は差し置いて、本場スコットランドでゴルフをしてみたいという私の願望もある。試合に出続けていると国内もそうだと思うのですが、移動費や宿泊費や参加費で、お金がかかりすぎます。
それに比べるとトレーニングはあまりお金がかかりませんので、親子共々そちらに時間を費やしております。先週に引き続き息子は早朝からプールで悲鳴が聞こえてきそうなくらいお兄さんお姉さんに混ざって泳ぎまくって、私の実家ではお祖父ちゃんと卓球で汗を流しておりました。身体を動かすのが好きなんですね。
*1 “プレスリリース: PGMが2025年大会の冠スポンサーとして特別協賛『PGM世界ジュニアゴルフ選手権 日本代表選抜大会』PGM運営ゴルフ場にて開催," パシフィックゴルフマネージメント株式会社, 2024.12.13. 今回のポスターでど真ん中で登場しているジュニアさん。お会いしたことはありませんが、彼女が小学生時代に練習していたアプローチ練習場で今日も親子で練習。前に会長から話を聞いたことを踏まえると、本日の我々の練習時間、先輩の1/4もやっていない... 圧倒的な練習量の不足。先に練習場にいらしたシニアさんの方が練習量が多いという... ゴルフよりトレーニングの方が好きだと意思表示する息子。
*2 "2020-21年度JGAナショナルチーム合同慰労会," YouTube; JGA日本ゴルフ協会, 2021.12.21. 開始12分あたりから。当時のナショナルチームのメンバーのなかにはかつてIMG世界ジュニアに参加していた方もいらっしゃるし、無縁だった方もおられる。可能性はゼロですが私もこういう環境でゴルフをしてみたい。TEAM JAPAN。