2024.10.12
子供の独立性
2024.10.12
子供の独立性
( “breakfast” )
本日息子は早朝にバタフライ(水泳)をしまくった後に、私の職場にちょっと立ち寄ってから、アプローチ練習場で一緒に汗を流しました。暑い。いつもならショートコースで親子ラウンドとなるところですが、そちらには向かわず、東京の小金井まで行って来ました。個展を見るために。
アーティストは水谷栄希さん。息子が未就学児の頃、友人のTwitterで水谷さんの作品がリポストされていて一目惚れ。奮発して作品を購入しました。よくよくご活動を調べてると、なんとキッズたちが絵や工作を学べる場があることを発見(今はご指導されておられません)、すぐに連絡して、息子も参加させていただいた、という経緯があります。なんとも贅沢な時間でした。
当然のことながら、息子の描く絵は水谷 “先生” に影響を受けております。恐れ多くも、家に飾ってある先生の作品が醸し出す雰囲気を出すために、親子で道具を調べまくり、その結果、Caran d'Acheの水溶性色鉛筆120色!を購入。ギザギザのパレットに色鉛筆を擦ってそこに水を混ぜて、画用紙に上から描いていく。手法が全く違いますので、先生の絵のような風合いが出るわけがありません。話は聞いておりましたが、本日、初めて作品の裏(文字通りキャンバスの裏面)を見させていただいてその手法と考えに驚愕しました。
そうとは知らず、息子は「これだ!」と言いながら取り組んできました。出来上がった絵は、祖父母に高値で売りつける、というビジネスセンスも抜群で、ずいぶん稼いできました。
今日はコースに行くか、個展に行くか、息子に聞いたら、即答で「水谷先生のところ」。アプローチ練習場の会長には、「Rintoはアートの話をしている時の方がイキイキとしている」と言われていまして、絵を描く時間は少ないとはいえ、「なりたいのはアーティストか、Uberをつくるような人か、イーロンマスク」と断言していますので、ゴルフが強制となっていないか、自問自答してしまいます。息子が求めているのは、アートか(と?)ビジネス。
多様な選択肢が息子には用意されているのに、私の好き嫌い、良し悪しで、息子に代わって取捨選択していないだろうか... ただ昨日、ゴルフの新しい道具(器具)が家に届きまして、本日も家に帰ったら、それはまぁイキイキとボールを打っていましたので、ゴルフも好きなんだろうと思うわけですが、個展で作品を凝視する息子の姿を思い出すと、それも遠く彼方に消えていきそうです。本当にアートが好きなんだなと。
個展に話を戻しますと、 “breakfast” という作品を見ていて浮かんだのが、息子が巣立ったらポカーンと穴があきそうな情景でした。作品にはカップが2つ。フォークも2つ。でもずっと見ていると、その情景は消え、どことなく若い夫婦と老年の夫婦が混在していそうな素敵な朝の時間が流れていく。
息子は何を考えたのか。その場で聞いてみたら、「こっちのカップはママ、こっちはRinto」。父の私はそこに存在していない、という光景。アーティストに向いているかもしれません。