2024.1.2
プロゴルファーによるファンデーション
2024.1.2
プロゴルファーによるファンデーション
(野田パブリックゴルフ場の取り組み)
能登半島地震により被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
チャリティーと聞いて真っ先に思い出されるゴルファーはGary Playerプロです。東日本大震災のチャリティーイベントで来日されたときの模様は今も鮮明に記憶しております。震災からしばらく経ったあと(調べたら5年後の2016年でした)、レジェンドが日本に来られるということで来日前からメディアを賑わしておりました。読売巨人軍の原辰徳さんがこのイベントをサポートするということも後押しして。当時の私の認識は、このイベントを通じてGary Playerプロが子供たちと交流を持ち元気を届けるというもの。
今改めて調べてみると、正式名称は「The Gary Player Invitational, SOK Japan」。東日本大震災で被災された子供たちの継続した自立支援を目的としたプロジェクト「Support Our Kids」(運営:特定非営利活動法人「次代の創造工房」)。その活動をGary Playerプロがサポートする形で生まれたのが、このイベントなのだそうです*1。
そもそもなぜGary Playerプロがこうした子供たちの自立に関心を抱かれたのだろうかと不思議に思って調べていたところ、ある記事を見つけました。タイトルは「出会いから71年、ゲーリー・プレーヤーの最愛の妻ビビアンさん逝く」*2。この記事の書き手、川野美佳さんは次のように、Gary Playerプロの奥様の慈善活動について説明されておられます。
“世界中を飛び回りゴルフ大使の役割を果たすプレーヤーとビビアンさんはチャリティイベントを各地で行いこれまで6200万ドル(約70億円)もの寄付を集めているが、その基金は南アの恵まれない子供に教育を与えることに使われており、ビビアンさんが少年少女たちのための学校を運営していた”
詳しくは、ファンデーションの公式ウェブサイト(The Gary & Vivienne Player Foundation)をご覧いただきたいのですが*3、お二人は子供の教育に特化した活動を長らくされておられていたのです。その場所は、母国の南アフリカだけでなくご活躍された米国でも。The Gary Player Invitationalの存在は存じ上げておりました*4。ただ、こうした継続的な活動をされていることを今回初めて知りました。しかも奥様がここまで力を入れておられたとは。
災害が起きたり社会問題が生じたとき、そこからチャリティーを始めるという発想ではなくて、特定の課題に対して継続的にチャリティーをするなかで、何か起きたらそれにも関わるという考え。起きてすぐに対応することに加えて、時間が経った後に生じた問題にもアプローチするという姿勢。まだ一部しか理解しておりませんが、The Gary & Vivienne Player Foundationの活動から学べることは多そうです。
*1 「「The Gary Player Invitational, SOK Japan」の開催及び 「キッズゴルフクリニック」参加児童・生徒募集のご案内」, 公式ウェブサイト; Support Our Kids, 2015.12.15. ゴルフパートナーさんも協賛しておられ、被災された子供たちにゴルフクラブを提供しておりまして、イベントの模様を伝えた記事にはGary Playerプロが子供たちの前で話されている際の写真が掲載されております(「【社会貢献活動レポート】東日本大震災被災児童自立支援:震災5年チャリティー企画 The Gary Player Invitational, SOK Japanへの参加」, 公式ウェブサイト; ゴルフパートナー, 2016.6.20)。
*2 川野美佳(2021),「出会いから71年、ゲーリー・プレーヤーの最愛の妻ビビアンさん逝く」,みんなのゴルフダイジェスト, 2021.8.20.
*3. 公式ウェブサイト; The Gary & Vivienne Player Foundation. お二人の写真、とても素敵です。
*4 例えば、「ビッグスリーの絆 チャリティで結束」, ゴルフダイジェスト・オンライン, 2003.3.13. The Gary Player Invitationalの詳しい歴史はこちら(Gary Player Invitational A Premier Charity Golf Event In South Africa, 公式ウェブサイト;Sun International)。