2023.11.22
読み物の追加
クラブセッティング_息子編
2023.11.22
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クラブセッティング_息子編
これまでのクラブセッティングをまとめました。息子(現, 6歳)より年上のジュニアには全く参考にならないですが、これからゴルフを始める年下のジュニアの親御さんには参考になるかと思い、つくりました。まだ概要だけなので今後時間があるときに手を加えていきます。
クラブセッティングについて、現時点での結論は、「長期的にみても怪我をしづらく、本人が振ってて気持ち良く感じるクラブにする」ということ。というわけで、息子は現在、原点でもあるU.S. Kids Golf のUltralightを使っております。
未就学児や小学生1, 2年生が振るクラブについて、信頼を多く集める何人ものフィッターやクラフトマンにお話しを伺いましたが、皆様クチをそろえて「実際のところジュニアのクラブ選びは難しい」とおっしゃるばかり。「昔は大人用のクラブを短く切って使っていた。それでも一流のプロたちが何人もいるじゃん」と、語り口は違えど力説する賢人が何人もいらっしゃれば、その一方で「最初は子供用のものではありませんでした。当時はジュニア向けのものは、なかなか手に入らなかった。小学校1年生の時に初めてフルセットを作ってもらったんです。小さい頃に早く重いクラブに慣れるのもいいですが、子供は体の成長に沿ってスイングが変わるので、その都度クラブを選んでいくことも大切。僕は基本的に、子供が与えられているクラブはハードすぎると思っています。アメリカには日本に比べてたくさんジュニア用クラブがありますよ」と語る松山英樹さんがいる*1。ならば、今の一流のプロたちが子供の頃にジュニアクラブを使っていたら、もっとすごいことになっていたかもしれない、などと考えてしまうわけです。
普通に考えれば、フィッティングしてその子にあったクラブにすればいい、となるわけですが、ここが難しいところ。フィッティングをしっかり受けて、ジュニアのフィッティングに精通していそうなところに通っているジュニアをみても、明らかにシャフトが長くて(おそらくそれ以上切ったら性能がでないのでしょう)、ロフト角にも無理があり、スイングが崩れている。振り切れてもいない。ジュニアのフィッティングの経験が豊富なのにそうなってしまう(もしかしたら私の観察眼に問題があるのかもしれませんが)。でもその場その場での結果(スコアという意味での結果)は出るという... 手打ちを避けるために多少重たいものでも、という考えも少しあるのでしょう。
で、インスタやユーチューブで、ため息がでるほど美しいスイングをしている米国やタイの低学年ジュニアを見ていると、その手にはジュニア用のクラブが。そして、我が息子に連れて行ってもらった世界ジュニアの会場でこれまた美スイングをしているもう少し上の世代のジュニアの親御さんたちに聞くと、小さい頃に使っていたのはU.S. KidsかFlynn。
となると頭のなかをよぎるのは、特に低学年のジュニアクラブに最も精通しているのはフィッターではなく、クラフトマンではなく、ジュニアクラブの提供を本業として本気で営んでいる人、集団ではないかと(主に大人向けにサービスを提供している賢人たちなので)。そうなると、私の性格上いてもたってもいられず、U.S. KidsとFlynnのクラブ企画担当者から話を聞きたくなるわけです。米国には他にも地クラブメーカーのようにジュニアクラブ専業メーカーがあるのでその人たちにも*2。その話は別の機会に。
そして決定打は、息子が世界ジュニアの予選で勝ったあと、私が自主契約しているタイトリストさんからボールをいただいた時に(なんとMade in USAのV1x、親の方が喜んでしまうという)、お話しを伺ったツアー担当者の言葉。「そんな小さいうちから、うちのクラブを使っていただいてとても嬉しいのですが、怪我だけは... ジュニア期のオーバースペックなクラブがスイングに悪影響があるのだとか、難しいヘッドで腕を磨くとか、色々な考えあると思います。でも重たいクラブだけは避けた方がよいです。長期的に見て怪我につながります」。「ツアーの現場に長くいます。小さいころ名を馳せていた子でも、高校生あたりで伸び悩むケースを数多く見てきました。伸び悩む原因のひとつが怪我です。というか殆どこれかもしれない。一見すると小さな怪我だからこそ、本人は怪我のせいだとは考えず、スイングに原因を求めてしまう。...怪我をしやすい身体は幼少期の頃からクラブを振り続けてきたことによるところが大きいと思う。長くゴルフを親子で楽しむためにも、出来る限り身体に負担の掛からないものをすすめます」。なんだか自主契約を切られた気分です。
その言葉は、「小さい頃から膨大なスイング量をこなして、プロの世界で活躍できたプロ中のプロは運がいい。致命的な怪我をしていないということだから」と語った、日ごろ息子と通うレンジで声をかけていただく常連さん(御年70近いその道のプロ中のプロ)の話を思い出させた。トレーニングや日ごろのケアは当然のこととして、長年にわたって身体に蓄積されるものは計り知れない。
*1「松山英樹に聞きたい72のコト 【DAY1】~振り返るキャリア~」GDOニュース、2015.12.28